国頭村安田のオオウラジロガシ(1)

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    ここは国頭村安田。伊部岳山麓の森の中です。

     

    私はこの樫の巨木を拝みに来ました。オオウラジロガシ(大裏白樫)。

     

     

    樹齢は300年超。琉球王朝の時代からこの場所に屹立しています。

     

     

     

     

    沖縄民謡「国頭サバクイ」の歌詞にヤンバルの樫の木が登場します。

     

    (サー)長尾山樫木や

    (ヨイシーヨイシー)

    (サー)重さぬ引からん

     

    木へんに堅いと書いて樫。ゆっくりと時間をかけて成長した幹は堅く頑丈で、建築材料として重宝されています。

     

    ウチの次女は建築士として「木の家」をウリにしている建設会社で働いています。今日が誕生日で30歳になりました。この度、転勤が決まり、大阪に戻ってくるようです。

     

    建築材料として樹木が伐採されることを否定するものではありませんが、再建中の首里城正殿の梁に樫の巨木を使うのはどうなのかと思います。

     

     

    およそ300年前。当時の首里城が焼失したため、国頭(クンジャン)の木こり(サバクイ)が樫の木を伐採し、首里に運びました。

     

    琉球王の住まいであり、王府の執務場所であった首里城に樫の木が使われたことは当然と言えます。巨大な正殿を支えるには樫の木が必要でしたからね。

     

    一方、ヤンバルや石垣島の樫の大木が伐採され、現在再建中の首里城正殿の梁に使われるのはいかがなものかと思います。

     

    観光施設のために樫の木を伐採しますか?ということ。鉄骨で充分じゃないですか。

     

     

    神々しさを感じる樫の巨木は、この場所で歳を重ねて欲しいし、何百年か先に朽ちた時はドングリから新たな樫の木が誕生して欲しいと思います。

     

    県道70号から徒歩で約50分。道順は後ほどお知らせします。

     

    (続く)


    首里城の御材木(おざいもく)

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      先月投稿した、国頭村安田に聳え立つ樫の木(オオウラジロガシ)です。

       

       

      伊部岳中腹にあり、樹齢は300年。



      同じ職場で働くバイトCは安田駐在所の勤務経験がある元警官。彼が言うには、やんばるの森では毎月のように遭難者がいて、警察、消防や地元の皆さんに負担をかけてるとのこと。気楽に入れる森ではありません。

       

      なんとか年内にこの樫の木を見たいと考えている私。安田の公民館や共同売店などにお願いして、ガイドを引き受けてくれる人を探すか、充分な下調べをして、ガイド無しで森に入るか。そこを思案中です。

       

       

      こちらは、昨年、首里城再建のために伐採された樫の木(オキナワウラジロガシ)が、国際通りを「市中引き回し」されている様子です。

       

       

      樫の木の呻き声が聞こえてくるようです。

       

       

       

      2019年に首里城正殿などが焼失した時、「沖縄県民は悲しみにつつまれた」、「心のよりどころを失った」などのコメントを耳にしましたが、「それは違うだろ」と思いました。

       

      薩摩の侵攻、首里城明け渡し、沖縄戦。首里城が歩んできた悲しい歴史と焼け落ちる正殿が重なり合ったと言われるのなら、まったく同感しますよ。そうでなければ、たかだか二、三十年前に建てられた、新建材の観光施設が燃えただけのこと。どうして心のよりどころを失うことになるのか、お話を聞かせていただきたい。

       

       

      そして、首里城再建のために伐採された樫の大木。もしそれが安田の樫の木だったらどうしようと、焦りましたよ。

       

      この樫の木は首里城正殿の梁に使われるより、やんばるの森で、この先、何百年も生き続けるべきだったと私は思います。

       

      令和版、首里城の御材木。痛々しいと言うほかありません。


      ヤンバルクイナが名護市に現れたそうです

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        ヤンバルクイナの生息数が増え、分布域の南下が進んでいます。

         

        これまでの分布域は国頭村内に限られていたところ、数年前から東村や大宜味村で目撃されるようになり、今年の夏、とうとう名護市に現れました。

         

         

        ヤンバルクイナが現れたのは名護市源河の山中で、沖縄県が設置した自動撮影カメラにその姿が写っていたようです。

         

        写真は源河川中流の砂防ダムと魚道。名護市内でありながら、ヤンバルの自然を感じることができる場所です。

         

         

        メディアでは「名護市で初めての目撃情報」と報じられていましたが、それは正確ではありません。

         

        元々、ヤンバル全域に生息していたヤンバルクイナがその数を減らし、北に追いやられました。つまり、1980年代頃まで名護市はヤンバルクイナの分布域だったんです。

         

        大宜味村の塩屋湾から東村の福地ダムにかけてマングースの北上防止柵が設けられていまして、名護市源河はそれよりも南側。ヤンバルクイナはどうやって柵を乗り越えたんでしょうね(^^)

         

         

        写真は国頭村安田のヤンバルクイナ生態展示学習施設で飼育されている個体です。

         

         

        野生のヤンバルクイナに遭遇するチャンスが少なかった時代、この施設は一定の役割を果たしたと言えます。しかし、ここでヤンバルクイナを見ても、ヤンバルの自然を体験したことにはなりません。

         

        車でヤンバルを走っていて、ヤンバルクイナを見かける頻度が、ここ数年、明らかに増えています。


        ヤンバルの自然を体験しながら、ヤンバルクイナに会えるエコツアーがさらに充実すると素晴らしいと思います。


        国頭村安田の樫の木

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          国頭村安田の伊部岳中腹に、樹齢300年を超える樫の木が聳え立っているそうです。樹高22m、幹周6m。

           

           

          仕事の関係で、安田に5年間住んだことがある人(バイトC)から、色々なことを根掘り葉掘り聞いています。

           

          その時に教えてもらったのがこの樫の木。沖縄県のサイトによると、オオ(大)ウラジロ(裏白)ガシ(樫)。裏白は葉の裏が白いからだそうです。

           

           

          民謡「国頭サバクイ」に歌われたヤンバルの樫の木。サバクイにより伐採され、琉球王府に献木されました。

           

          サバクイは何故、伊部岳の樫の木を残したのでしょう。運搬が不便だったのか、需要が少ない時期だったのか。

           

           

          その存在をあまり知られていない樫の木ですが、安田集落では、来訪者を案内する、言わば地元の名所みたいな位置付けになっているようです。

           

          バイトCが「行くならガイドを頼んだほうが良い」と言うので、「うーむ」って顔をしていたら、「新聞に載らないだけで、ヤンバルの山では毎月のように遭難者がいるんですよ。毎年じゃなくて毎月です。甘く見ないほうがいいです」と(^^)

           

          甘く見ていた私は一人で行くつもりでしたが、その話を聞いて考え直しました。安田の皆さんにご迷惑をおかけするわけにはいかないのでね。

           

           

          それにしても5年も住んだだけあって、バイトCは色々なことを実に良く知ってます。私の疑問にほぼ即答ですから、少し興奮しました(笑)

           

          話は変わりますが、国頭村の東海岸で警官の駐在所がある集落は奥と安田。あの広大なエリアの治安を二人の警官が維持してるんですよ。

           

          平和じゃないですか。素晴らしいじゃないですか。


          亀の見つけかた

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            C「満潮時、この海岸には亀が現れるそうですね」

             

            島の女性「はい」

             

            C「遭遇率と言うか、どのくらいの確率で会えますか?」

             

            島の女性「うーん。確率と言うか忍耐力ですね」

             

            C「?」

             

            島の女性「海中に黒い影をみつけたら、たいていは亀です。亀は15分間隔で呼吸のために海面に顔を出しますから、それをずーっと待ちます」

             

            C「なるほどぉ」

             

            島の女性「顔を出さない場合、それは岩や海藻ですから、別の黒い影を見つけて下さい」

             

            C「そうかぁ。忍耐強く黒い影を探して待てと。会えるまで待てれば遭遇率100%だ」

             

            島の女性「そうです。待てれば必ず会えます」

             


            台風前の本部半島

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              台風が近づくこの日、ひよこさんが来沖しました。当初は慶良間に渡る予定でしたがそれは断念し、本部、今帰仁を周りました。


              あじさいが満開間近のよへなあじさい園。園内にある喫茶「あじさいの家」がいい雰囲気です。



              雨が降ると園内は歩きにくくなりますが、この喫茶室からの眺めには雨が似合うかもしれません。


              一万株を超えるあじさい。花の数は30万輪になるそうです。



              開園期間は5月、6月の2ヶ月間だけで、残りの期間はあじさい園の手入れに費やされています。にもかかわらず入園料は500円。


              もう少し値上げをしても入場者は納得するでしょうね。


               


              伊豆味でお昼を食べた後は今帰仁をまわりました。


              具志堅大川(フプガー)、今泊集落、リカリカわるみ、運天展望台、今帰仁闘牛場跡。



              今帰仁の観光地と言えば今帰仁グスク、古宇利大橋を思いつきますが、集落を丁寧に歩くことで、記憶に残る風景に出会えることがあります。


              写真は今泊集落のフクギ並木。



              路地を曲がると、突然こんな風景が現れます。


              「ぬーんねんしが今帰仁村」


              その楽しみを奪うことになるので、今回の写真は一枚だけにしておきます(^^)


              この写真の撮影場所はカフェ「いまどまーれ」前の路地から一本南に下った路地。東向きに撮りました。


              那覇のイッペーが満開です

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                那覇のイッペーが満開です。仕事が休みだったこの日、繁多川と真地のイッペーを見てきました。

                 

                 

                 

                沖縄本島のイッペー通りはコザの中央パークアベニュー(の裏通り)とうるま市の石川イッペーの森公園が良く知られています。

                 

                コザのイッペーはこちらから。

                イッペー美らさいびーん

                 

                那覇ではかねひで繁多川店の付近にイッペーが街路樹として植えられていて、もっと本数が増えればイッペー通りと呼ばれることになるかもしれません。

                 

                 

                イッペーにはピンクと黄色の2種類があります。次の写真は旧県立図書館駐車場のピンク。

                 

                 

                南米から沖縄に持ち込まれた当初、ピンクのイペ(ポルトガル語)が「イッペー」と呼ばれていました。黄色のイペは「黄色のイッペー」

                 

                分類上、近い関係にある両者の違いは花の色と木の大きさ。イッペーは幹の太い高木に育ちますが、黄色のイッペーは幹の細い低木です。

                 

                手頃な大きさの黄色のイッペーは街路樹として、庭の植栽として人気を博しましたが、大木のイッペーは場所を選ぶため、浸透の度合いはイマイチ。やがて、黄色のイッペーがイッペーに昇格し、イッペーはアカバナイッペーと呼ばれるようになりました。

                 

                何やら、お好み焼きが広島風お好み焼きに降格し、関西風お好み焼きがお好み焼きに昇格したことに似てますね(^^)

                 

                 

                繁多川からの帰り道。真和志高校近くの通称「地獄坂」を通ったら、坂の途中に見事なイッペー(黄色ね)を見つけました。

                 



                私が那覇で見たイッペーとしては最大級のものでした。土壌が良いのか、陽当たりが良いのか、上手く育ちました。


                 

                最後に、国場のS字カーブの近くに咲いたブーゲンビリアです。私は写真を加工しませんから、この写真の通りの赤。奇跡の赤と呼びたくなりますねぇ。

                 


                パパイヤかパパイアか?

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                  自宅近くでパパイヤが実をつけていました。庭なのか道端なのか微妙な場所で。

                   

                   

                  パパイヤの実は熟すと果物になりますが青いうちは野菜です。

                   

                  ところが野菜でありながら、中央卸売市場で取り扱いはありません。もし必要なら生産者が直接持ち込むファーマーズマーケットなどで買いましょう。

                   

                   

                  中央卸売市場でパパイヤを扱わない理由は売り物と思われてないからですね。パパイヤは勝手にたくましく育つので、雑草扱いされているフシがあります。雑草と呼ぶのが失礼なら自生植物ですかね(^^)

                   

                  中央卸売市場の加工センターではパパイヤを取り扱っていて、注文すればシリシリしてくれます。パパイヤが売り物にならなくても、加工は商売になるってことですね。同様に、業務スーパーではパパイヤシリシリの冷凍品を扱っています。

                   

                   

                  パパイヤを使った代表的な料理はパパイヤイリチーです。シリシリしたパパイヤと人参に豚肉かツナ缶を加えて、ニラとともに炒めます。

                   

                   

                  さて、表題のパパイヤかパパイアか。

                   

                  一応、青果の流通業界ではパパイヤに統一されていて、農家、仲卸、八百屋はそう呼ぶことが多いようです。材料名がパパイヤならば料理名もパパイヤ(イリチー)になりますね。

                   

                  例えば、ダイヤとダイアやカナリヤとカナリア。それからビヤガーデンとビアガーデン。いずれもどちらが正しいかなんて議論になりません。

                   

                  どちらを使ってもそれを間違いと指摘されることはありませんから、安心してどちらかを、あるいは両方を使ってオッケーです。


                  アダンとタコノキ

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                    自宅から約3キロの所にあるJAおきなわ「くがに市場」。沖縄自動車道南風原南ICの近くです。

                     

                     

                    タンカンが出始めたようなので、この日は価格の調査です。

                     

                    ろっ、ろくせんえん(^^)

                     

                     

                    ポップに「入荷しました!!」とあるように、出始めですから、こんなものかもしれません。これは秀品で、一ランク下の優品は5千円でした。

                     

                    来週また来ましょうねという感じ。

                     

                     

                    話は変わりまして、くがに市場前の街路樹はタコノキ。沖縄の街路樹は本当に多種多様です。

                     

                     

                    タコノキにぶら下がっているタコノキの実。やがて赤くなりますが、これはアダンではありません。

                     

                     

                    これがタコノキで、

                     

                     

                    こちらがアダン。

                     

                     

                    こうして並べてみると違いは一目瞭然ですが、別々に見ると、直ちにどちらとは言えませんね。

                     

                     

                    どちらもタコノキ目タコノキ科タコノキ属。その下の種の分類でタコノキとアダンに分かれます。

                     

                    タコノキは比較的真っ直ぐにシュッと伸びるので街路樹に向きますが、アダンは四方八方に枝を伸ばしてグシャグシャになるので街路樹には向きません(^^)


                    トックリキワタの原木

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                      以前、那覇の(私的)三大トックリキワタのタイトルで投稿したことがありました。 

                       

                      そのうちの一本が開南交差点にあり、毎年盛大に花を咲かせてくれてます。(写真は一昨年の12月撮影)

                       

                       

                      かなり大きな木ですから、「開南バス停の歴史を知る」とでも言いたくなりますが、復帰前の写真にこの木はありません。

                       

                      沖縄にトックリキワタが持ち込まれたのは1964年のことでした。大宜味村出身の農業技師天野鉄夫さんが訪問先の南米ボリビアから種子を持ち帰ったもの。

                       

                      天野さんが持ち帰った種子が開花したのは1970年。したがって、沖縄で目にするトックリキワタの多くは樹齢50年以下ということになります。

                       

                       

                      さて、天野さんが種子を持ち帰り、自宅で大切に育てたトックリキワタは、今もモノレールおもろまち駅前で健在です。この原木は天野株と呼ばれています。

                       

                       

                      私は天野株の存在を知っていましたが、何しろモノレールを使うのは年に数回のこと。この日、ハローワーク那覇の帰り道に寄ってみたのです。

                       

                      原産地の南米では酔っぱらいの木と呼ばれているそうで、天野株もまた沖縄の原木にふさわしいビール腹でした。

                       

                       

                      天野株の成長後、主として挿し木によりトックリキワタは増え続け、今では沖縄の代表的街路樹になりました。

                       

                      次の写真は私の自宅近くのトックリキワタ。天野株から直接挿し木された木で、天野株の子供、沖縄在住のトックリキワタ二世です。

                       

                       

                      開南トックリキワタは立派に成長してはいますが、天野株や国場トックリキワタに比べればまだまだと言わざるを得ませんね。

                       

                       

                      国場トックリキワタは国場のS字カーブの先端(西端)から与儀方向に向かってすぐ。道路左手にいます。

                       

                      もちろん、開花期に来ていただきたいところですが、立派なビール腹をナデナデするだけでもよろしいかと思いますので是非(^-^)v


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                      念願の沖縄生活を始めて14年になりました。
                      沖縄の生活、文化、風土、音楽、政治などの話題を投稿しています。 (y_mizoguchi@yahoo.ne.jp)
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