芹澤健介著「コンビニ外国人」読了

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    芹澤健介さんの新著「コンビニ外国人」(新潮新書)を読みました。

     

     

    コンビニで働く若い外国人の姿は、すっかり見慣れた風景となりました。彼らは何のために日本に来て、どんな生活をし、どんな将来を描いているのか。

     

    前々から、私の身近にいる丸大スーパーのハサノフ君(ウズベキスタン)や金城商事のシモン君(ネパール)達に、そのあたりをゆっくり聞いてみたいと思っていたところでした。

     

     

    この本を読むまで、彼らに対する私の認識は、貧しい国に生まれて、日本に出稼ぎし、低賃金(彼らにとっては高賃金)で働き、中には不法就労者が混ざってるだろうなというもの。

     

    私には、戦後の高度成長以降の日本を先進国とみなし、アジアの国々を見下す意識がありました。コンビニで働く外国人達には色々と苦労があるだろうから「すこし優しくしてあげないとな」という意識もありました。

     

    いやぁ、浅い。浅かったわぁ(笑)

     

    この本を読んで、私が物事を一面だけから、しかも先入観を持って見ていたことを思い知らされました。

     

     

    「コンビニ外国人」を読み終わった今。私は日本の行く末が心配でなりません。私の娘や、その子や孫の時代に、日本はアジアの平凡な島国になっているかもしれません。

     

    何故、日本の行く末が心配になるのかについては、本書を読んでいただくほかなく、是非、書店や通販でお買い求め下さい(笑)

     

     

    芹澤さんは前著「血と水の一滴」と同様に広範囲な取材をされたようです。まず自分の主張があり、それを裏付ける情報だけを集めようとする作家が普通にいますが、芹澤さんの立ち位置はその対極と言えるでしょう。それはもう取材の鬼。

     

    良い話も悪い話も偏りなく広範囲に取材し、それを積み上げるのが「芹澤スタイル」。そして、読者に対して何かを強く主張するのではなく「取材した内容はすべて提供しましたよ」という姿勢。「で、貴方の意見は?」と芹澤さんの声が聞こえるようです。

     

    近々、芹澤さんと再会する機会がありそうですが、「で、どう?」と問われても、私にはマトモなことを答える自信がありませんけど。

     

    まいったな(笑)


    芹澤健介著「コンビニ外国人」発売!!

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      作家の芹澤健介さんとは、芹澤さんの著作「血と水の一滴 沖縄に散った青年軍医」(2014) に関わる取材中に小さなご縁があり、昨年、芹澤さんと奥様にお会いすることができました。

       

      その芹澤さんの新著「コンビニ外国人」(新潮新書)が、先週、発売になりました。

       

       

      さっそく先週土曜日に注文し、既に発送済みのようですが、沖縄はそっからが長い(泣)。2、3日は郵便受けを覗く日が続くでしょう。

       

      私が注文したYahoo!ショッピングの新書部門では、さっそく12位にランクインするなど評判は上々で、芹澤さんからも「怖いくらいの反響」と連絡がありました。

       

       

      それにしても、沖縄戦の次がコンビニって(笑)

       

      つまり、芹澤さんは取材が楽しいのだと思います。沖縄で青年軍医の足跡をたどることも、街に出て外国人労働者を追いかけることも、対象を見定めて徹底的に取材する流儀は同じなのでしょう。

       

      そして、取材を進める過程で、予想もしなかった事実に遭遇したり、疑問が解消したりするヨロコビがたまらないのではないかと。

       

      ご本人に確かめたわけではありませんが、取材を終えて執筆に入る頃には、次のテーマを考えてるタイプ(笑)

       

       

      日本は原則として移民を受け入れない国ですが、にも関わらず街に溢れる外国人労働者が多いこと。「コンビニ外国人」の帯によれば、外国人労働者数で日本は世界5位だそうで。

       

      かつては建設業や製造業に外国人労働者が目立ちましたが、今は、コンビニやドラッグストアで見かけることが増えました。彼らがどんな毎日を送り、何を目指しているのか、本を読むのが楽しみです。

       

      読み終わったら、金城商事のシモン君(ネパール人)に読ませて、感想を言わせましょう。彼が日本語の本が読めないのなら長い道のりになりそうですが、予想もしなかった感想を口にする気がします。


      清水潔著「殺人犯はそこにいる」

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        新潮文庫の「殺人犯はそこにいる」を"ほぼ"読みました。



        この本は記者の清水潔氏が地道な取材の末に菅家利和さん(当時、無期懲役刑で服役中)の無実を証明したノンフィクション作品。


        「ほぼ読んだ」の"ほぼ"は何処かと言いますと、菅家さんに無罪判決を言い渡した裁判長が、


        「菅家さんの真実の声に十分に耳を傾けられず、(17年半の長きにわたり)その自由を奪う結果となりました。この審理を担当しました裁判官として、誠に申し訳なく思います」


        と深く頭を下げたシーン。


        11章のうちあと2章が残ってますが、そこを読めば私は激昂し、罵詈雑言を並べるに決まってますから、ただいま休憩中です。



        最近話題になっているのがAmazonが配信中の「チェイス」。



        これが「殺人犯はそこにいる」のパクリであるにもかかわらず、新潮社と清水氏の警告を無視して配信を続けていたんです。


        そして、7回の配信予定のうち6回を配信した時点で新潮社と清水氏が配信中止を要請し、ただいま配信停止中。


        「そこでやめんのなら最初っからやんな」


        と思いますし、お金を払って視聴中の人達にとっては肝心の最終回が視聴できません。よって、Amazonならびに映像製作会社は原作者、視聴者の双方を裏切る事態に。


        しかし、そのことが話題になり、私のように原作を読む気持ちになった人達が少なからずいるでしょうから、原作のPRになったとは言えます。



        これから私は残る2章を読みますが、場合によっては文庫本を壁に投げつけ、階下に住む大家のオバぁをびっくりさせるかもしれません。


        気が重いけど、今夜のうちに読むかぁ。


        あ〜あ。


        沖縄料理はマズいのか?

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          ある雑誌が沖縄料理をdisる特集記事を掲載してるようです。



          「沖縄料理絶望的にマズい」

          記事の内容は沖縄そば、ゴーヤーチャンプルーなど、代表的沖縄料理の食レポ。料理ごとに15点とか30点などの採点付きです。100点満点で。


          沖縄料理をマズいと思ってる人が「我が意を得たり」と買うのかもしれないし、記事に憤慨した人が「何て書いてるんだっ!!」と買うのかもしれません。

          売る方も売る方なら、買う方も買う方。こんな炎上商法が成立するのなら世も末です。


          私は幸いにも、どんな料理であれ美味しくいただける味覚を持っているので、国内でも海外でも、その場所の料理を好んで食べようとします。その場所の記憶とともに、そこで食べた料理の味が蘇り「ああ、あそこでまた食べたい」と思います。

          この食レポを書いた人は、味覚のストライクゾーンが狭いんでしょうね。食べることの喜びを感じられないのですから、不幸な人です。

          さらに、その不幸を記事にして生活してるのならば、御愁傷様と言うほかありません。


          芹澤健介さんと飲みました

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            昨夜、芹澤健介さんご夫妻と栄町市場で飲みました。



            待ち合わせ場所は栄町りうぼうの入口。初対面にもかかわらず、二ヶ所ある入口に別々に立っていたにもかかわらず、芹澤さんはすぐにわかりました。店内にいた奥様も出てらして、

            C「いやぁ、今日は作家の先生とお会いするんで緊張やわぁ」

            奥様「先生って、何言ってんですか。そんなんじゃないですよ(笑)」

            ”そんなんじゃない”芹澤さんが「おばぁラッパーズの店に行きましょう」と向かったのが市場内の「食堂カフェとも」。カマドゥこと上地美佐子さんのお店でした。


            芹澤さんの著書「血と水の一滴」は沖縄戦に出征した青年軍医の物語。適度に抑制が効いた文章が心地よく、私は一気に読み終えてしまいました。

            芹澤さんは著書の印象そのままの方で、奥様は「芹澤さんの奥様」って感じの方(って、わからんか?笑)。旧知の友人と飲んでるかのように、色々な話をしました。

            沖縄に来る直前、私は東京の田町駅前に住んでいましたが、芹澤さん家はそこから徒歩圏内とのこと。故近藤紘一さんの追っかけをしていた私が、近藤一家がかつて住んでいたマンションを探してウロウロしてたあたりです。


            芹澤さんはテレビ関係の仕事を本業としつつ、ライターとしても活動中で、最近の著書がこちら。



            未亡人となった女性が再婚すれば話は簡単ですが、そうでない場合は、夫の「家」との関係は続くということ。嫁ぎ先のお墓に入ることになり、姑の世話もせなならん。死後離婚はその関係を終わらせる手続きなんですね。熟年離婚のそのまた先。

            なるほどぉ。考えたこともなかったけど、このテーマはニーズがありそうです。

            芹澤さんには、再びノンフィクション作品を手がけていただきたいとお願いしました。そして沖縄をテーマにしていただければなおありがたい。


            そして、やや遅れて合流したのが、芹澤夫妻のお友達のゆっきーさん。沖縄の正統派美人です。

            彼女が今取り組んでいるのは「珊瑚に優しい日焼け止め」。



            詳しくはこちらから

            沖縄の海で誰もが使う日焼け止め。それが珊瑚に悪影響を及ぼすと知れば、誰もが驚くことでしょう。私はまったく知りませんでした。

            しかしねぇ。誰もが驚くと言いながら、普通、そこから資金を調達し、商品を開発しますか?。素晴らしいとしか言いようがありません。

            「キャー!!。珊瑚がキレ〜イ!!」などと歓声を上げたことがある人には「全員買いなさい」と言いたい。

            商品はやはり高価にならざるを得ず、それに見合うマーケットを形成できるかどうかが勝負。環境保護意識の点では日本は後進国だからなぁ。


            皆さんと別れた後、私のツイッターを(たぶん商業的に)フォローしてくれてる栄町のワインバーに寄りました。そこでお勘定をはらったところまでは記憶にあるものの、そのあとが空白で困ったものです。

            おそらく、国場行きのバスに乗ろうとしたら、最終が出たばかり。やむを得ずタクシーに乗ったものと思われます。

            それで、意識が戻ったのが今朝の5時20分。「アッチャー遅刻だぁ」とあわてふためく私。日曜日なのにねぇ(笑)

            やれやれ、食べ物も飲み物も無いけどどうする?と思いつつ、冷蔵庫を開けたら飲み物も食べ物もあるじゃないですか。私は栄町でタクシーに乗り、丸大長田店で下車。そこで買い物を済ませ、歩いて帰ってきたものと思われます。

            さすがは私です(笑)


            芹澤さん、奥様、ゆっきーさん。初対面にもかかわらず、親しくしていただいて本当に楽しかった。また機会があればお会いしましょうねぇ(^o^)/


            芹澤健介さんとお会いできることになりました

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              沖縄に来た頃に自作した「真珠道マップ」が縁で、3年前に作家の芹澤健介さんと知り合うことができました。



              当時はお互いの時間が合わず、お会いできませんでしたが、今週、芹澤さんが来沖されるそうで、一杯飲むことになりました。

              3年も前のことを、まあ律儀な方です。


              芹澤さんと知り合うことができた経緯はこんなことでした。

              芹澤健介さんの本

              芹澤健介著「血と水の一滴」発売!!

              芹澤健介著「血と水の一滴」読了

              芹澤健介さんへのメール


              このブログの読者で上間在住の方がいらしたら、ご一緒にいかがですか (^o^)/


              写真集「南風原」

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                先日、南風原文化センターで開催中の写真展「あの日あの時」に出かけました。

                さっそくブログに投稿したところ、読者のへそまがりさんが「ある筋の方」に私の投稿を紹介して下さったそうです。

                するとその方がえらく喜んで下さったそうで、写真展の写真が収録された写真集をいただけることになりました。(投稿のコメント欄参照)



                「ある筋の方」ってどなたなんでしょうねぇ。へそまがりさんは顔が広そうなので、南風原町長かもしれません。

                へそまがりさん。今日はわざわざ農連市場まで届けていただき、ありがとうございました。


                阪神さんからコメントいただいた写真がこちら。



                沖縄陸軍病院壕の三角兵舎とありますが、この写真から阪神さんの鋭い考察が始まるのか?


                次に、私が写真展で思わず声を上げた、喜屋武のワイトゥイの写真です。手前が製糖工場。



                私がワイトゥイの痕跡を探した日の投稿で、使った写真がこちら。



                やはりこの写真は、ワイトゥイの崖の上から撮ったものだったんですね。


                そして玉那覇ノロ。




                写真集に収録されている写真は556枚。今夜、一枚一枚じっくり見たいと思います。


                守屋武昌著「普天間交渉秘録」

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                  元防衛事務次官、守屋武昌(もりやたけまさ)氏の著書「普天間交渉秘録」(2010:新潮社)を読了しました。



                  守屋氏は事務次官を務めた5年間(2003〜2007)、克明な日記を残していました。表紙の背景に使われている、5年連用のダイアリーです。

                  その日記に沿った(一応)ノンフィクションですから、日米の政治家や官僚が、次々に実名で登場します。

                  首相は小泉純一郎、安倍晋三

                  防衛大臣は額賀福志郎、石破茂、大野功統、久間章生、小池百合子

                  沖縄県知事は稲嶺恵一、仲井眞弘多

                  名護市長は岸本建男、島袋吉和

                  常々、「こいつはアホやなぁ」と思ってた人は、やっぱりアホなことをやってたんですねぇ。


                  守屋氏は「防衛省のドン」と呼ばれた人で、山田洋行事件で実刑判決(収賄罪)を受けました。決して良い印象はありませんでしたので「そんな人の著作を読んでもなぁ」と思っていましたが、結果としては、読む価値がありました。

                  もちろん、守屋氏が役人として、自らの行動を正当化しようとする内容なのですが、そうであっても、普天間問題に関する資料としては高いレベルにあると言えます。

                  「誰も知らない沖縄の真実」みたいなタイトルで、似たような本がソコソコ(コソコソでも可)売れてるようですが、それらに比べれば、ずっとマトモです。


                  あっ、そうそう。稲嶺元知事がボロクソに言われてました(笑)。


                  野津唯市画集「懐かしい未来 沖縄」(2) 与那原駅前の大通り

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                    野津唯市画集「懐かしい未来 沖縄」の紹介2回目です。

                    前回投稿の「昔の風景」に続いて、今回は「与那原駅前の大通り」。解説は前回同様、玉城の「山の茶屋・楽水」店主・稲福米子さんです。



                    「与那原駅前の大通り」

                    与那原駅から海岸に向かって、緩やかな下り坂を真っ直ぐに伸びる大通りは、「字与那原の銀座通り」とも呼ばれていた。

                    そこには乗り合い自動車の発着点があり、でっかい久場郵便局、仲泊商店、仲座薬局が軒を並べていた。向かい側には、宮平下駄屋、潮平呉服店、大湾写真館、またその向かい側に崎間饅頭屋。うんと下って与那原警察署があった。

                    たくさんの店が立ち並ぶ大通りを、荷馬車が轍を軋ませてゆく。おばさんたちはバーキに野菜、イユ、ウム、豆腐、何から何まで、頭に乗せて売り歩いていた。

                    僕の住んでいた家は薬局の真後ろ。そうそう忘れていた。郵便局の向かいに安谷屋のゆぅふる屋、おもちゃ屋、電気屋もあった。


                    銀座通りの中ほどに、通りを横切る馬が描かれていますが、その位置に私は立っています。



                    突き当たりには復元された軽便与那原駅

                    駅とは言っても軽便鉄道の記念館ですから、汽車は発着せず、駅前商店街が形成されることはありません。

                    私の背後は4車線の国道331号線です。国道を渡って、野津さんのアングルを探しました。



                    銀座通りは拡張されて「すずらん通り」となり、かつての大通りは、今や歩道です。

                    何か変だなと思ったら、野津さんは記憶の中にある風景を描くので、屋根の高さにいるんですよね。ところが私は地面。同じようには見えませんわ。

                    チェッ!!


                    気を取り直して、与那原駅の背景を拡大してみましょう。



                    駅の右上。峠を越えた道が左右に分岐していますね。この道は今もあります。

                    そして、駅の左上。展望台のような場所に東屋が見えますね。あそこへ行ってみましょう。


                    大正時代の古い写真がありました。



                    左下に与那原駅。海に向かって銀座通りが伸びています。

                    この写真を撮った場所は、どう考えても先ほどの展望台。いゃあ、同じ景色が見れるなんてワクワクしますねぇ。

                    と、思ったら、こんな感じ。



                    左手前のマンションの陰に、与那原駅がほんのすこしだけ。駅前通りは見えません。

                    チェッ!!

                    街を見ずに、山の稜線を見ましょう。手前が運玉森の稜線です。奥は中城の高台で、琉大病院が見えます。

                    私が立ってる場所は、上ノ森公園。かつての展望台は公園になりました。

                    ところで、古い写真と私の写真を比べると、ど〜も、古い写真のほうが高い位置から撮っているように見えます。

                    ところが、私の周りに高い場所はありません。てことは、上ノ森公園を造成する際に、山を削って平地にしたんですね。

                    削るなよぉ。


                    平成の今になって、昭和を描いた絵画や大正に撮られた写真を持ち出して「同じように見えんやないかっ!!」とブツブツ言うほうがどうかしてますけどね。

                    だけど、チェッ!!


                    野津唯市画集「懐かしい未来 沖縄」(1) 昔の風景

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                      かつて那覇の海岸にあった雪の崎(ユーチヌサチ)



                      画家の(故)野津唯市さんは、10歳の時に、ご両親と共に東京から沖縄へ戻り、若狭と与那原に住まれていたそうです。

                      ご自身の記憶をもとに、数々の懐かしい沖縄の風景を描かれています。雪の崎に続く畑の中の一本道。麦わら帽子の子供は野津さん自身なのでしょう。


                      図書館で野津さんの画集を借りてきました。

                      「懐かしい未来 沖縄」




                      パラパラと画集をめくっていると、私にもわかる風景がありました。



                      「昔の風景」

                      県道から分かれた古い道は急坂で、雨が降ると泥んこ道に急変する。恐ろしい道だった。そんな道を、僕たち中学生は首里の学校へ毎日往復していた。ある日、通学で履いていた地下足袋が破れてしまい、口をパックリ開けて絶叫した。僕も「あきさみよ!」と、口をパックリ開けて同じように絶叫した。坂の下の集落では、子どもたちが、ゴム段跳びや、ゴムかん射えーで元気に遊んでいた。あの懐かしい子どもたちは、今どうしているだろうか。



                      野津さんの作品は、玉城の「山の茶屋・楽水」のギャラリーに常設展示されてるそうで、上記の解説は店主の稲福米子さんによるものです。

                      ・県道から分かれた古い道の急坂

                      ・雨で泥んこ

                      ・(与那原から)首里の中学校への通学路

                      ・坂の下の集落

                      これだけヒントを与えられれば、この場所がわかります。南風原町大名の照喜名商店前の三叉路でしょう。




                      右手の坂道を進むと、大角座歩道橋に出ます。首里への近道で私もよく通りますが、狭いのに交通量の多い道です。

                      古くから馬車道として整備されていた道で、野津さんの絵では石畳道になってますね。


                      与那原から首里に野菜や魚を運び、首里から与那原へ酒や酒カシジェー(酒粕)を運ぶなど、この場所には活発な往来がありました。そして、与那原と首里の中間点にあるガジュマルの木陰。たくさんの人達がここで一休みしました。

                      照喜名商店は大繁盛したはずです。


                      ところで、与儀交差点から識名トンネルを抜けて東へ向かう幹線道路が、まもなくこの場所を通ります。既に照喜名商店は無く、ガジュマルも切り倒されてしまいました。

                      私が撮った写真が、懐かしい風景になりつつあるということ。

                      私は昔の沖縄の写真や絵画を眺めるのが好きですが、わざわざ懐かしい風景にしてくれんでもエエっちゅうの(怒)。


                      稲福さんの解説に出てくる「ゴムかん射えー」はパチンコのこと。Y字の木の枝にゴムを結んで作りました。

                      こいつが、ガジュマルの中の何かを狙っています。




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