ぎすじみち写真集「オキナワノスタルジックタウン」

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    ボーダーインクのインスタグラムで告知があった、ぎすじみち(宜壽次美智)さんの写真展に出かけました。

     

     

    会場は泊の古書店ラテラ舎。

     

     

    ぎすじさんの本業はデザイナー。雑誌「momoto」のアートディレクターを担当されたり、琉球ピラスのTシャツをデザインされたり、名前は存じ上げませんでしたが、私は日常的に彼女の作品を目にしているのだと思います。

     

     

    ラテラ舎の店内です。

     

     

    展示されてる写真をパチパチ撮ってしまうことで写真集の売れ行きが鈍っては困ります。上の写真を拡大するなどして、「あー、これじゃあ分からないから写真集を買おう」と思っていただければ幸いです(笑)

     

     

    ぎすじさんは1990年代からノスタルジーを感じさせる沖縄の風景を撮りためていたそうです。つまり写真集に収められた写真には時間軸方向に30年の奥行きがあるということ。

     

    沖縄で暮らす人達も、沖縄を離れて暮らす人達も、それぞれの人生と30年にわたってリンクする沖縄の風景。それはそれは魅力的だと思います。

     

    それから、1990年代に沖縄通いを始めたナイチの皆さん。この写真集はまさに皆さんの沖縄。手にとってみる価値は充分にありそうですね。

     

     

    こちらは、写真展開催記念の缶バッジ。無料で写真を見せていただいたので、入場料のつもりで買いました。200円。

     

     

    「ところでお前(私)は写真集を買ったのか?」

     

    ごもっともなご指摘でございますが、買ってません(^^)

     

    悲しいかな私の沖縄生活はわずか12年。ノスタルジックな沖縄の風景が私の人生とリンクしてるとまでは言えないわけです。

     

    私の故郷である広島県呉でこのような写真集が出版されたとすれば、即、買うでしょう。つまり、そういうことです。

     

    どういうこと(笑)


    山里孫存著「サンマデモクラシー」

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      コザのシアタードーナツで上映中の「サンマデモクラシー」。

       

       

      館主の宮島さんによれば「本土復帰前の沖縄を描いた2本の作品をを同時上映しているのはシアタードーナツだけ」だと。

       

       

      ミラクルシティコザではコザ暴動が描かれていました。サンマデモクラシーでは高等弁務官に喧嘩を売った魚屋のオバァが登場します。どちらも米国による統治に「ガッテンナラン」と思ったんですよ。

       

       

      本土復帰に向けた時代のうねりは、多くの無名のウチナーンチュによって形成されたと言えるでしょう。

       

      沖縄の本土復帰はニクソン大統領と佐藤首相が実現させたかのように言われていますがそれは違います。ウチナーンチュが本土に復帰することを決めたので、お二人がその手続きをしたんですよ。いいですね(笑)

       

       

      私はミラクルシティコザを観たので、サンマも観るべきか。それを決めるためにサンマの原作を読んでいます。

       

       

      次の写真が高等弁務官に喧嘩を売った玉城ウシさん。サンマに20%もの税金をかけられたことに抗議して訴訟を起こしました。

       

       

      彼女にとって、デモクラシーも本土復帰も関係ありませんでした。何故、大衆魚であるサンマに税金をかけるのか。どうにもガッテンナラン気持ちを抑えることができなかったんです。

       

      さて、誰も逆らえなかった絶対的権力者であるキャラウェイ高等弁務官に、ウシオバァは一矢を報いることができたのか?

       

       

      当時、安くて美味しいサンマは飛ぶように売れていました。公設市場やその周辺にサンマを扱う魚屋が集まっていて、ウシさんはそこへサンマを卸していたようです。

       

      こちらは公設市場近くにあるジランバ屋のかまぼこ工場。私はすり身の仕入れで普通に中に入っていきます。

       

       

      この工場がかつてのウシさんの自宅だったんですって。いやぁ、知りませんでした。

       

      ウシさんにその意識は無かったかもしれませんが、本土復帰に向けたうねりの一つがこの場所で生まれたということ。その意味で、歴史的な建物と言って良いでしょう。

       

      サンマデモクラシーは半分まで読み終えました。裁判が始まるのはこれからです。


      大城美佐子さんの写真展

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        寄宮のメキシコ料理店「vida loca」で(故)大城美佐子さんの写真展を開催中です。今月末まで。

         

         

         

         

        写真家の仁礼博さんが撮ったオフショットを中心に50から60点ほど。

         

         

        あるCDのジャケットを撮って以来、仁礼さんは美佐子さんのご指名写真家になったようです。身構えていない美佐子さんの写真が並んでいました。

         

        私の推測ですが、あるCDのジャケットとはこの写真ではないかと。「唄ウムイ」。

         

         

         

        では、一部ですが展示されていた写真をどうぞ。

         

         

         

         

         

         

        美佐子さんがお亡くなりになった際、お別れ会に参列したいと考えた私でしたが、仕事の時間と噛み合いませんでした。それで、会場前で手を合わせてあきらめることに。

         

        大城美佐子のナークニー 

         

        その時の残念な想いが、この日の写真展で解消した気持ちです。メキシコ料理はたいへん美味でした。写真展が終わっていても是非 (^o^)/


        歴史書とフィクションは違うでしょ?

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          自らを神人(カミンチュ)と称し、多くの著作を出している渡久地十美子が窃盗と墳墓発掘の疑いで逮捕されました。

           

           

           

          彼女の著作が出版されるとジュンク堂の売上ランキングに必ず登場するし、ジュンク堂が主催する彼女のトークライブには多くの観客が集まります。

           

           

          彼女が彼女の著作をフィクション(作り話)と呼んでいるのなら、まったく問題ありません。ところがそれでは本が売れないので、事実であると主張するわけですよ。

           

          例えば、この本。

           

           

          「ほんとうの琉球の歴史」と書いてあるので、それなら歴史書ということになります。

           

          ふざけんなと言いたい。

           

          先ほどの新聞記事にあるように、警察に「何故やったんだ」と問われて、彼女は「声が聞こえて導かれてやった」と答えています。つまり彼女にとって史実とは神の声であって、歴史研究者が証拠を積み上げて史実を確定させる作業とはまったく別物なんですよ。

           

          ところが、沖縄の主として中年女性は彼女の言うことこそ事実と信じているフシがあります。目を覚ませと言いたい。

           

          それから先ほどの「宇喜也嘉の謎」を出版したのがボーダーインクなのがなんともハー。売れれば何でもありなのか?


          野里洋著「汚名」−第26代沖縄県知事泉守紀−

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            沖縄(地上)戦直前の昭和20年1月。東京出張中に香川県知事就任が決まり、そのまま沖縄に戻らなかった泉守紀沖縄県知事。

             

             

            「沖縄から逃げた」とか「沖縄を捨てた」とか、たいへんに評判の悪い知事です。

             

             

            「私が断れば、誰かが行くことになる」と沖縄県知事就任を承諾し、沖縄で戦死した嶋田叡知事は「島守」と称えられ、摩文仁と奥武山公園に顕彰碑が建てられています。

             

            二人の知事は「嶋田さんは立派な知事だった。それにひきかえ泉のやつは・・・」と比べられる関係にあります(^^)

             

             

            泉守紀知事を弁護するのは難しいかと思えましたが、読み終えると「なるほどなぁ」って感じです。

             

            死を覚悟して沖縄県知事に就任することが、当時はともかく、今の価値判断としてどうかってことですね。

             

            25年前に出版された作品ですから、泉守紀さんとその夫人、嶋田叡夫人がご健在で、野里洋さんはその三人を取材しています。

             

            例えば、夫人にとって「良い夫」は泉守紀さんってことになりますよね。


            懐かしい沖縄本と衝撃的な美人

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              20年ほど前に沖縄ブームがあり、次々と沖縄本が出版されました。

               

              こちらは天空企画が知恵の森文庫から出した「沖縄スタイル」。内容は全く記憶にありませんが、表紙の女の子はよく覚えています。

               

               

              その女の子がこんなに大人になって。

               

               

              一つ前の投稿でココナッツさんが「衝撃的な美人」とコメントしたのはこの女性のことです。私もまったく同感。て言うか異論のある人なんているのかな。

               

              表紙の写真では南方系の顔立ちに見えますが、今は和風で都会的。20年の成長と言うより、これは進化ですねぇ。

               

              ネイリストだそうで、天久のネイルサロンに行けば、わずか50cmの距離で彼女が見れると(^^)

               

              いやぁ、照れるなあ(笑)

               

               

              私は今ここに(^o^)/

               


              JTA機内誌「Coralway」の視点

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                先週木曜日に沖縄は梅雨入り。その日を狙ったかのように来沖したひよこさんが、いつものように「Coralway」を持って来てくれました。

                 

                 

                南西航空時代からの機内誌で創刊は1985年。30年以上に渡って、沖縄ファンに愛され続けています。

                 

                観光・出張時代の私は、この機内誌を戴くべくJTAに乗り、タイミングが合わなければ通販で買いました。そのうちに、過去に遡って買い始め、在庫切れの号は古本で補うなどして、創刊以来の全号を揃えようとしましたが、残り数冊が入手できずに断念。表紙の写真を全号揃えることで我慢したのでした(笑)

                 

                 

                隔月の発行で、1・2月号から順に若水(ワカミジ)号、清明(シーミー)号、若夏(ワカナチ)号、真南風(マハエ)号、風車(カジマヤー)号、新北風(ミーニシ)号。

                 

                沖縄初心者には意味がよく分からず、通い慣れてくると、つい「ワカナチ」、「マハエ」と声に出してみたくなる。沖縄へ向かう常連観光客をターゲットとする編集姿勢が伺えます。

                 

                観光ガイドよりもグッと深く掘り下げた記事の視点はナイチ風。間違っていたらごめんなさいだけど、編集者はナイチの方ではないかと。だから、ウチナーンチュはあまり熱心に読まないかもしれません。

                 

                 

                その大切な本を、一軒目の炭火焼き屋(栄町市場「にはち」)に置き忘れ、二軒目の民謡酒場(竜宮通り「群星」)でひよこさんに言われて気づくという(^^)。ひよこさん、すみませんでした。翌日、無事回収しました。

                 

                こちらは群星(ムリブシ)で唄の時間。谷茶前節(一二揚)から三村踊り節(本調子)。

                 

                 

                左手の姐さんが琉球王朝をガバガバとストレートで飲ますので、この頃から、私の記憶は徐々に失われていくのでした。

                 

                 

                梅雨入り以降、「雨が降った翌朝は晴れ」が繰り返され、沖縄では「えー、もう梅雨は明けたかね」のジョークが流行っています(^^)

                 


                芹澤健介さんと飲みました

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                  「コンビニ外国人」(新潮新書)を先月上梓し、先週から来沖中の芹澤健介さんと飲みました。

                   

                   

                  発売1ヶ月で既に重版が決まり、売行きは好調。購入を検討されている方は、東洋経済にあらすじが掲載されてますので、ご一読下さい。

                   

                  「コンビニ外国人店員、なぜこんなにいるのか」

                   

                  私が本書を読む前は、コンビニで働く外国人を数人選び、彼らの生活を描いた内容を予想していました。例えば、アジアで暮らす日本人を描いた小林紀晴著「ASIAN JAPANESE」のスタイルですね。

                   

                  仮にそうだったとしても読み応えのある内容になったでしょうが、問題意識の広がりはイマイチ。「コンビニ外国人ってたいへんだなぁ」と思うにとどまったでしょう。

                   

                  本書は、コンビニ外国人を起点とするものの、日本が迎えた人口(労働力)減少局面を背景に、外国人の受け入れ施策の構造的な問題にまで話が及びます。「日本はどうなってしまうのか」と本気で心配になる内容です。

                   

                   

                  ところで、本書の裏表紙には芹澤さんの写真が載っています。私はその写真が大いに不満で、芹澤さんに「あの、な〜んも考えてないような顔はなんとかなりませんか(笑)」と言ったら、「こちらはどうですか?」と見せてもらった写真がこちら。

                   

                   

                  お〜!!。これこれ。物事を静かに深く考えてる雰囲気があります。作家の顔はこうでないと(笑)

                   

                  芹澤さんはこの日の翌朝、慶良間に渡って取材をされる予定とのこと。にもかかわらず、気がつけば時計は23時を回っていて、恐縮しつつお開きになったのでした。

                   

                   

                  ところで、この日の飲み会に参加し、私の隣に座ってるキュートな女性は誰でしょう。

                   

                   

                  驚いて下さい。「ANEMONE HEAVEN」のあかみねさんです。

                   

                  写真の使用を許してもらったはずでしたが、酔っ払いの記憶はあてになりません。今朝、スーパーの駐車場で「さてどうしたものか」と思案していたら、「Cさ〜ん」と声がして、そっちを見れば、駐車場の外を歩いてたのがあかみねさん。

                   

                  「写真使ってもいいんだよね」、「はーい」で、オッケーになりました。

                   

                   

                  芹澤さん。遅くまでありがとうございました。次の作品を楽しみにしています。(^o^)/


                  芹澤健介著「コンビニ外国人」読了

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                    芹澤健介さんの新著「コンビニ外国人」(新潮新書)を読みました。

                     

                     

                    コンビニで働く若い外国人の姿は、すっかり見慣れた風景となりました。彼らは何のために日本に来て、どんな生活をし、どんな将来を描いているのか。

                     

                    前々から、私の身近にいる丸大スーパーのハサノフ君(ウズベキスタン)や金城商事のシモン君(ネパール)達に、そのあたりをゆっくり聞いてみたいと思っていたところでした。

                     

                     

                    この本を読むまで、彼らに対する私の認識は、貧しい国に生まれて、日本に出稼ぎし、低賃金(彼らにとっては高賃金)で働き、中には不法就労者が混ざってるだろうなというもの。

                     

                    私には、戦後の高度成長以降の日本を先進国とみなし、アジアの国々を見下す意識がありました。コンビニで働く外国人達には色々と苦労があるだろうから「すこし優しくしてあげないとな」という意識もありました。

                     

                    いやぁ、浅い。浅かったわぁ(笑)

                     

                    この本を読んで、私が物事を一面だけから、しかも先入観を持って見ていたことを思い知らされました。

                     

                     

                    「コンビニ外国人」を読み終わった今。私は日本の行く末が心配でなりません。私の娘や、その子や孫の時代に、日本はアジアの平凡な島国になっているかもしれません。

                     

                    何故、日本の行く末が心配になるのかについては、本書を読んでいただくほかなく、是非、書店や通販でお買い求め下さい(笑)

                     

                     

                    芹澤さんは前著「血と水の一滴」と同様に広範囲な取材をされたようです。まず自分の主張があり、それを裏付ける情報だけを集めようとする作家が普通にいますが、芹澤さんの立ち位置はその対極と言えるでしょう。それはもう取材の鬼。

                     

                    良い話も悪い話も偏りなく広範囲に取材し、それを積み上げるのが「芹澤スタイル」。そして、読者に対して何かを強く主張するのではなく「取材した内容はすべて提供しましたよ」という姿勢。「で、貴方の意見は?」と芹澤さんの声が聞こえるようです。

                     

                    近々、芹澤さんと再会する機会がありそうですが、「で、どう?」と問われても、私にはマトモなことを答える自信がありませんけど。

                     

                    まいったな(笑)


                    芹澤健介著「コンビニ外国人」発売!!

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                      作家の芹澤健介さんとは、芹澤さんの著作「血と水の一滴 沖縄に散った青年軍医」(2014) に関わる取材中に小さなご縁があり、昨年、芹澤さんと奥様にお会いすることができました。

                       

                      その芹澤さんの新著「コンビニ外国人」(新潮新書)が、先週、発売になりました。

                       

                       

                      さっそく先週土曜日に注文し、既に発送済みのようですが、沖縄はそっからが長い(泣)。2、3日は郵便受けを覗く日が続くでしょう。

                       

                      私が注文したYahoo!ショッピングの新書部門では、さっそく12位にランクインするなど評判は上々で、芹澤さんからも「怖いくらいの反響」と連絡がありました。

                       

                       

                      それにしても、沖縄戦の次がコンビニって(笑)

                       

                      つまり、芹澤さんは取材が楽しいのだと思います。沖縄で青年軍医の足跡をたどることも、街に出て外国人労働者を追いかけることも、対象を見定めて徹底的に取材する流儀は同じなのでしょう。

                       

                      そして、取材を進める過程で、予想もしなかった事実に遭遇したり、疑問が解消したりするヨロコビがたまらないのではないかと。

                       

                      ご本人に確かめたわけではありませんが、取材を終えて執筆に入る頃には、次のテーマを考えてるタイプ(笑)

                       

                       

                      日本は原則として移民を受け入れない国ですが、にも関わらず街に溢れる外国人労働者が多いこと。「コンビニ外国人」の帯によれば、外国人労働者数で日本は世界5位だそうで。

                       

                      かつては建設業や製造業に外国人労働者が目立ちましたが、今は、コンビニやドラッグストアで見かけることが増えました。彼らがどんな毎日を送り、何を目指しているのか、本を読むのが楽しみです。

                       

                      読み終わったら、金城商事のシモン君(ネパール人)に読ませて、感想を言わせましょう。彼が日本語の本が読めないのなら長い道のりになりそうですが、予想もしなかった感想を口にする気がします。


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                      念願の沖縄生活を始めて14年になりました。
                      沖縄の生活、文化、風土、音楽、政治などの話題を投稿しています。 (y_mizoguchi@yahoo.ne.jp)
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