先月末、那覇市役所で行われた、ある会見の写真です。右から順に城間那覇市長、島田市民文化部長、古塚文化財課長。
古塚課長は
ブラタモリ「那覇」に出演してましたね。那覇市歴史博物館の館長さんです。
ワンネー、ナファシヌレキシハクブツカンディ、クヮンチョウソール、フルヅカタツオヤイビン三人が何の会見をしているかと言えば、
(1)那覇市が出版予定の埋蔵文化財調査報告書のうち14冊が、原稿執筆遅れで未刊行だとわかった
(2)最も刊行が遅れているのは「首里旧金城村跡発掘調査報告書」で、1999年に刊行予定であった
(3)総額2376万円の出版費用は、全額を印刷会社に支払い済みである
(4)だから、ごめん
つまり、調査報告書の原稿ができてもいないのに、那覇市は印刷会社に出版費用の全額を支払ってたのよね。
城間市長のコメントはこんな内容でした。
(1)不適正な事務処理が判明した。市民の信頼を損ねたことを深くおわび申し上げる
(2)責任の所在を明らかにし、処分を検討する
いまだにこんなテンプレートが通用すると思ってるんですねぇ。
不適正な事務処理って言いますが、それは市職員にとっては予算消化の一手段にしか過ぎません。それが役所の文化じゃないですか。常識と言ってもいい。そんなことはとっくにバレバレで、「またか」って話です。
仮にこの件が市長にとって寝耳に水で、思いもよらなかった事ならば、直ちに市役所全部署の全支出をチェックして、会見でその結果を報告するべきです。「他には無い」と思うのならね。そうしないのは、市長が「他にも有る」と知ってるからです。
次に責任の所在ですが、これは明らかで、まず市長で次に部長です。
市長らが会見で報告すべきは、自らに課すペナルティのはず。ところがこの市長は、市の職員に責任があるかのような言い方をしています。
百歩ゆずって、部下が勝手にやったことであっても、それは市役所の内部統制が効いていないってことですから、よけいにタチが悪いと言えます。民間の上場企業ならば、会計監査人が監査証明書を出せないでしょう。
話は変わりますが、印刷会社の会計処理はどうなっているんでしょう。
那覇市から出版費用の全額が支払われているのに、印刷会社には成果物はもちろん、提供した役務もありません。公認会計士(又は税理士)は頭を抱えたはずですが、17年もの間、返金させず放置を許すなんて資格剥奪モノです。
売上にはできないので、前受け金で処理したんでしょうね。数ヶ月の前受けならともかく、17年って、貴方(笑)
まあ二百歩譲って、17年間、延々と前受け金で処理するなら、那覇市から支払われた現金が前受け金であることの証拠が必要です。つまり、那覇市が作成した書面が必要ってこと。
その書面には、
(1)那覇市は御社に、調査報告書の刊行費用(例えば、二百万円)を支払済みである
(2)御社には、調査報告書を刊行する義務がある
と記され、那覇市長の押印があるはず。市長が寝耳に水なんてことにはならんのですよ。
古塚文化財課長はこの春の異動で、教育委員会に出向だそうです。那覇市歴史博物館長の役職も解かれたんでしょうね。ブラタモリで一生懸命に那覇市をPRしたのに。
島田市民文化部長は環境部長に就任。彼女は那覇市長候補に名前があがるほどのエリートなんです。
そして、城間市長が減給になったって話は聞いてません。
な〜んか、会議室で女性二人に叱られてるオジさんの姿が目に浮かびまねぇ。
「なんでバレるようなことをしたのっ!!、この役立たずっ!!、会見では黙っていなさいよっ!!、わかった!?」
こんな感じでしょうか(呆)