真地(まーじ)の眞正陶房

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    自宅近くに有名な陶房があると聞いて寄ってみました。

     

    眞正陶房(那覇市真地260-6)

    http://sinsei-asato.net

     

    私が頻繁に通る道から少し路地に入った所。表通りを何百回通ろうが路地は入らないと分かりません。

     

     

    この陶房のウリはご主人の酒甕と奥様の器。

     

    酒甕とはこういうもの。

     

     

    器とはこういうものです。

     

     

    陶房に併設されてるショップに入るとご主人が応対してくれて話がはずみました。私と同じ歳だったんですよここのご主人。

     

    一時間くらい話してそろそろ帰ろうとしたら夕立になり、今度は座ってさらに一時間くらい話し込んでしまいました。

     

     

    色々な話を聞かせてもらいましたが、印象に残った話を二つ。

     

    一つは泡盛ブーム。

     

    2004年に泡盛は出荷量のピークを迎えました。その頃、酒甕が売れに売れたと。作ったそばから売れていくので「何処かで誰かが割ってんじゃないかと思った」と(笑)

     

    二つ目はコダワリの製法。

     

    土にこだわり、焼きにこだわり、こちらの酒甕は一切水漏れが無いそうです。しかも釉薬は使っていない。

     

    陶房のホームページに「泡盛の匂いがするようなら購入の年数にかかわらず新品と取り替える」と書いてあります。これは控えめな表現を使いながら、「絶対に漏れない」と断言してるんですよ。技術への信頼感が痛快でした。

     

     

    話すことに夢中になり結局私は何も買っていません(笑)

     

    ご主人とは「また話をしましょう」と約束したので、次回はこのグラスを買おうと思います。ビールを飲むのに良さそうですよね。

     


    フィンガーペインター西村由郁子さん

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      県立美術館の県民ギャラリーで開催中の西村由郁子さんの個展に出かけました。

       

       

      この大きなガジュマルは、昨日、ここで完成した作品。彼女のfacebookに制作中の動画が載っていました。

       

      https://www.facebook.com/100007082524013/posts/2195084987404231/ 

       

       

      フィンガーペインティングは、文字通り、指で絵を描きます。彼女が使っているのはアクリル塗料だそうで、見た目は厚塗りされた油絵のようです。

       

      「何を書くかと大体の構図は頭にありますけど、絵を描き始めたら無心になっています。だから、どんな作品になるのか、描いてみないと分かりません」

       

      とのこと。そして、筆を使うより手(指)のほうが、それが直接的にキャンパスに伝わると。

       

       

      こちらは大作の「鯨の親子」。手前の椅子に腰掛けて眺めると、たいへんいい気持ちになります。

       

       

      力強いタッチで、ガジュマルやクジラの生命力が表現されてます。西村さんはナイチで老人介護の仕事をしながら、画家を目指していたそうです。そして旅行で訪れた沖縄に惹かれ、数年前、沖縄に活動拠点を移したとのこと。

       

      沖縄には彼女の作風に合いそうな題材が沢山ありますから、沖縄で彼女の才能が更に開花するようならいいですね。

       

      「あっ、私も見たいっ!!」と思われた方には申し訳ありませんが、個展は今日が最終日。「もっと早く言ってよっ!!」と言われましても、今日来たのに(笑)

       

       

      県立美術館の県民ギャラリーは3区画ありまして、残りの2区画は次の企画を開催中。

       

      「石引まさのり写真展」

       

       

      南北大東島の写真展です。


      この写真は北大東島の南端。4キロ先に見える南大東島と、手前にトロッコの線路跡。


       

       

      「沖縄のマジムンと怪異展」



      特殊メイクや特殊造形を専門とする会社の企画展です。


      この絵は、シチと呼ばれるマジムンの想像図。名前がシチだけに、「ハチ!!」と叫べば退散するらしいです。そんなアホな(笑)

       

       

      三者それぞれに楽しく見れて、いずれも無料。おもろまちまで足を運ぶ価値は大いにありました。

       

       

      大東島の写真展では、作者の石引まさのりさんから色々な話を聞けて良かったんですが、あの人が本当に石引さんだったのか、確かめてないのよね(笑)。大東島から来たただのオジさんだったら笑うなぁと思いながら、今、投稿しています(^○^)


      首里山川町「さくの川」(4) 芭蕉紙の復興

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        さて、人間国宝の故 安部榮四郎さんは弟子を持たないことで有名だったそうですが、あまりの熱意に折れ、生涯、たった一人だけ、弟子入りを許した人がいました。

        その方が、(2)で紹介した、神奈川県生まれの故 勝公彦さんだったのです。


        正倉院で発見された芭蕉紙の製法を探るべく、勝さんは沖縄へやってきました。ところが、芭蕉の紙漉き技術を有する人物はもちろん、それを記した文献も無く、当時二十代の勝さんは、自ら芭蕉紙を復興することを決意したんですね。


        沖縄に移り住んだ勝さんは、さくの川下流の、つまり、琉球王府の芭蕉園があった土地に居(て言うか小屋)を構え、芭蕉紙の復興に没頭しました。

        ところが、草から紙を漉くことは予想以上に難しく、芭蕉はさっぱり紙になりません。

        ある日、勝さんは、大宜味村喜如嘉(きじょか)に、重要無形文化財「芭蕉布」の保持者、平良敏子(1921-)さんを訪ねました。



        勝さんとの議論の中で、平良さんが「ひょっとしたら、これじゃないの?」と手にしたのは、芭蕉布の製造過程で生じる繊維屑でした。

        これが、正解だったんですね。


        ヤマトと沖縄、二人の人間国宝から助言を得て、勝さんの熱意は実を結びました。40歳の若さで他界した勝さんは、生涯をかけて、芭蕉紙の復興を果たしたと言えます。


        さくの川を訪ねる機会があれば、その下流の谷を、是非、眺めてみて下さい。そこは既に住宅地になっていますが、わずかに残された緑地に、風になびく芭蕉が見えますよ。


        首里山川町「さくの川」(3) 芭蕉紙の発見

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          紙漉き職人で人間国宝の故 安部榮四郎さん(1902-1984)は、正倉院で行われた和紙の調査に参加しました。

          ご存知と思いますが、正倉院は奈良東大寺の敷地内にあり、築1300年、校倉造の倉庫です。明治以降、多数の美術工芸品を収蔵する施設となりました。

          安部さんは、そこで見慣れない和紙と出会います。



          他の和紙にとは明らかに違う手触り。当初は、原料が何かさえもわかりませんでした。

          それが、琉球芭蕉紙だったんですね。


          フォッ、フォッ、フォ(相棒のAみたい)。

          「洋紙百年、和紙千年」

          (再び)勝ち誇りますねぇ。

          琉球王府に命じられ、王府の下級士族らが、初めて芭蕉から紙を漉いたのが1718年。

          仮にその最初の一枚が正倉院にあったとしても、それからわずか300年。この先700年は大丈夫です。

          これが貴方、洋紙だったらどうします?。そこにあるのは、もはやただのホコリ。もう、何が何やら(笑)。


          話が脱線したついでに、芭蕉紙が開発された経緯を調べてみましょう。

          同じ琉球紙であっても、百田紙や杉原紙の原料はコウゾ。言うまでも無くコウゾは木材です。

          琉球王府が使用する一切の書類、士族が作成を義務付けられた家系図など、旺盛な紙の消費に、コウゾの生産が追いつかなかったのですね。

          そこで、琉球王府は下級士族に芭蕉から紙を漉くように命じたのですね。芭蕉は草ですから、それから紙が漉ければ、原料の心配が無くなりますね。

          だけど、命じられた方は大変だったと思いますよ。草から紙ですからね。


          突然ですが、農連市場近くにある街路樹を紹介します。



          街路樹が芭蕉って(笑)。だから、これは草だって言ってるのに。

          もう、何が何やら(笑)。

          (続く)


          首里山川町「さくの川」(2) 琉球紙

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            首里山川町の「さくの川」下流にあった芭蕉園。そこで収穫した芭蕉は、何に使われていたのか。

            答えは和紙です。



            アルカリ性で不純物の少ない湧き水が、紙を漉くのに最適だったのですね。

            琉球紙には薩摩から伝わった百田紙と杉原紙(いずれも原料はコウゾ)、琉球独特の芭蕉紙、以上三種類がありました。金城村で百田紙と杉原紙、儀保村宝口で百田紙、山川村で芭蕉紙が、それぞれ漉かれていて、その水源が金城大樋川、宝口樋川、さくの川だったのです。


            「洋紙百年、和紙千年」って言葉があります。それは、紙の寿命です。

            ヘッ!!、たったの百年で朽ちるやなんて貴方、そんなもんにはオチオチ字も書けまへんな。それが和紙なら千年。どんな大事なことでも、安心して書いておくれやす。ってなもんです。

            いやぁ、勝ち誇りますねぇ。


            時代の流れとともに、明治時代に芭蕉紙は途絶えてしまいましたが、ナイチから来た故 勝公彦さん(1947-1987)の手により、1978年、芭蕉紙は奇跡の復活を遂げたのです。

            (続く)


            琉球漆器

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              開南本通り(通称、仏壇通り)にあるこの漆器店。



              いつも気になって、チラチラ見てしまうのが、この看板です。

              「琉球最古の老舗」



              これじゃあ、「沖縄最高齢のオジィ」と言ってるようなもの。最高齢ならオジィに決まってるやん、と思うのです(思わんか)。

              ここはやはり、「沖縄最高齢の男性」と言っていただきたい。


              ところで、この漆器店。琉球最古の老舗を名乗るだけあって、なかなかの実力のようです。

              こちらが、伊勢神宮に奉献された作品で「皇之梅黒漆堆錦総張東道盆(すめらぎのうめくろうるしついきんそうばりとぅんだぼん)」。



              紅型の衣装に「黄色地鳳凰瑞雲霞文様紅型衣装(きいろじほうおうずいうんかすみもんようびんがたいしょう)」などと名前が付きますが、何度聞いても覚えられないという点で、相通じるものがあります(ないのか(^-^)/)。


              漆器の制作には、高温多湿の気候が向き、強い紫外線が漆器の色彩を際立たせるそうです。

              その条件を満たす沖縄で、琉球王朝の頃から、交易品や献上品として漆器作りが盛んになり、漆職人が高度な技術を身に付けたのですね。

              また、漆を塗る材料には、軽くて硬いデイゴの木が最適だそうで、ますます沖縄にピッタリです。


              ところで、漆器のことを英語でJAPANと言いますね。それが日本の国名になりました。

              日本を訪れた英(米)国人に、日本の美しい漆器が、強烈な印象を与えたのでしょう。

              その漆器は、琉球王朝が徳川幕府に献上したウチナームンだったかもしれませんね。


              沖縄のクバオージ(扇)

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                こちらのクバオージ。マルキン海産のお母さん愛用の品です。



                クバの葉をコンクリートブロックなどで圧力をかけながら乾燥させ、適当なサイズにカットすれば出来上がり。

                カチカチですから、いい風がきます。

                クバの木はこちら。沖縄では街路樹にも使われており、よく目にします。



                雨や陽射しに強いクバ笠も、クバの葉で作られていますね。いまだに根強い人気で、農連市場にも愛用者がいます。


                さて、大昔、初めて扇を作った人は、クバの葉を見て、扇の形状を決めたって説があります。

                そうだろうなぁ、と思います。クバの葉は扇そのものですからね。

                つまり、沖縄のクバオージは、「クバで作った珍しい扇」ではなく、扇の中の扇、THE扇なのですね。


                紅型は現代アートなのか!?

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                  那覇在住の染織家、金城盛弘さんの名前を教えてもらったので、その作品を調べてみました。

                  昨年、沖縄県立美術館で個展を開催されたらしく、左から三人目の方が金城さんのようです。

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                  次の写真。右手の紅型は、琉球王朝のロイヤルカラーの黄色。紅型と聞いて、まず思い浮かべるデザインですね。一方、左手には、見慣れないデザインの紅型があります。この藍染のタイトルは「珊瑚の島」。

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                  そのシリーズで、「海底散歩」

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                  「珊瑚の産卵」

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                  沖縄の珊瑚がモチーフになっていて、こんな紅型もアリだな、と思っていると。

                  「レッドストライプ」

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                  「藍のグラデーションとグレイスケール」

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                  同作品を前から

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                  どんどん、紅型のイメージから離れていきますね。これはもはや現代アートです。

                  紅型と聞けば、過去の伝統工芸と考えてしまいますが、金城さんの作品からは、紅型の将来が感じられます。いやこれは、是非、実物を見てみたいものです。


                  ところで、ここまでの作品で、私的ベストは、最初の写真、右端の女性の紅型です。

                  私の好きなデザインってこともありますが、やはり紅型は女性が身につけてナンボ。他の作品も、それぞれ、モデルさんに着てもらったら、印象が変わりそうです。


                  金城さんの工房の住所を調べてみると、毎朝私が配達で走っている道から、脇道をちょっと入った所でした。

                  で、さっそく、工房の前まで寄り道してみると、

                  ありました。(そりゃあ、ありますよね)

                  20121218185245_0.jpg

                  で、こちらが工房の入口です。

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                  染織家の工房と聞けば、なかなか敷居が高そうですが、この入口には、入りやすい雰囲気があります。ひょとしたら、工房の見学ができるかもしれませんね。

                  さっそく、明日にでも行ってみるか。

                  と思いましたが、その前に、紅型の基本的知識を復習しておきましょうね。「こいつ、な〜んも知らんな。」と思われると恥ずかしいですからね。


                  沖縄の横断幕文化

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                    沖縄の街を歩くと、至る所でこのような横断幕を見かけます。本土に無いかと言えばありますが、それはあるにはある程度のことで、その数では沖縄が圧倒しています。

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                    この横断幕は、近所の古蔵小学校のミニバスケットチームが沖縄県大会で優勝し、来年開催される九州・沖縄大会に進出したことを告げています。

                    「学校だより」に書いて、生徒に持ち帰らせれば、父兄には伝わりますが、その他の家庭には伝わりません。そこで、このような横断幕を作成し、小学校のフェンスに張っておけば、地域にある八百屋のおじさんや、魚屋のおばさんなどに、周知徹底できるわけです。

                    で、ミニバスケットチームの生徒に「優勝したのね。よく頑張ったねぇ。」と、声をかけることができます。ミニバスケットチームの生徒は、横断幕の前を通ると気分が良く、地域のあちこちで褒めてもらえます。

                    これは、地域社会が活きている証拠と言えるのではないでしょうか。


                    横断幕の用途として、最も多いのは同窓会の案内です。本土の感覚では、幹事さんが住所録を作成し、案内を郵送しますね。手間もかかるし、転居した人には届かなかったりします。

                    ところが沖縄では、誰かが横断幕で同窓会の開催を知ると、それ以降の伝達力が素晴らしいのです。

                    頼みもしないのに、あちこち連絡をする人が現れ、住所録に比べて連絡先が正確ですから、きちんと伝わります。

                    もちろん、内地の同窓生にも連絡が行き届き、誰かが同窓会出席のために帰省するとなれば、そのニュースが伝わり、「そんなら、今年は出席するか。」と考える人が現れます。


                    もちろん、その非公式ネットワークから漏れる人もいるでしょうが、それは卒業以来、同窓生への義理を欠いている人です。だからまあ、同窓会に出席できなくても仕方ないってことになりますね。


                    ウチナーカラジ

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                      一つ前の記事の居酒屋「瓦屋(かーらやー)」の営業情報を調べようとして、下の写真を見つけました。

                      この方は、喜納昌吉&チャンプルーズにいた上江洲妙子さんですね。キリッとした顔立ちに沖縄髪(ウチナーカラジ)がよく似合います。

                      20120708153607_0.jpg

                      次の写真は、10年前、私が初めて沖縄へ来た年に撮った彼女。生で沖縄民謡を聞くのは、この時が初めてでした。お懐かしい。

                      20120708153636_0.jpg


                      沖縄髪には、首里結い、那覇結い、辻結い、田舎あん小結いと種類があり、同じ種類でも、身分によって髪型が異なるそうです。

                      で、こちらが沖縄かんざし(ジーファー)。髪を結った最後に、これを後方からさします。

                      20120708162329_0.jpg

                      ジーファーも、身分によって使える材質が決まっていて、金製は王妃・王女、銀製は士族、真鍮製は平民だそうです。

                      琉球王朝が階層社会であったことが、よくわかりますね。


                      琉球舞踊や組踊で見られる女性の髪型は垂髪(カムロウ)。髪飾りなどに目が行き、髪型の印象が薄いのですが、つまり、お姫様の髪型ですね。

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                      なお、成人男性の髪型はカタカシラ。髷(まげ)の一種です。こちらは、なかなかお目にかかれません。


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