路線バス「那覇ー糸満線」

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    琉球王朝の時代から、沖縄から見た海外とは東南アジア。南に開かれた世界を目指す意志が「開南」の由来となりました。



    現在の開南バス停がアジアに開かれてるとは言い難いものの、そしてややスケールダウンは否めないものの、本島南部に対しては開かれています。例えば、那覇、糸満間を往復する路線バスのすべてが、開南バス停を経由しますからね。


    那覇バスターミナルを出発した糸満行きのバスは、糸満とは真逆の開南へ向かい、開南交差点を右折、さらに与儀十字路を右折。そして古波蔵十字路で、もう一回右折して那覇バスターミナルに戻るAコースと、左折して津嘉山、東風平方面に向かうBコースに分かれます。

    Aコースは那覇バスターミナルを出た15分後にもう一度バスターミナルで客を乗せ、それから30分かけて糸満に到着します。これはつまり、大阪駅から京都行きの電車に乗ったら、その電車が大阪環状線を回り始めたようなもの。観光客で沖縄初心者だった頃の私は大いに慌てたものでした。

    かつては、開南バス停の利用客が多かったんですよねぇ。一見、複雑なルートに見えますが、那覇バスターミナルをバスの車庫と見なし、そこから開南へバスを回送し、「糸満行きのバスはAコース、Bコースともに、開南が始発」と考えれば話がすっきりします。


    だから昔の開南は偉かった。農連市場の跡地に高層マンションなんか建てずにバスターミナルにすれば良かったんや。

    現在の開南は昔ほど偉くはないものの、ネームバリューは健在です。いまだに開南を経由してくれてる沖縄のバス会社各社は、なかなか礼儀正しいと言えるでしょう。

    ところがねぇ。余計なことを言うオヤジが、そろそろ現れはしまいかと心配です。

    沖縄路線バス経営健全化協議会会長みたいなオヤジが、新那覇バスターミナルの完成式典かなんかで、

    「利用客が減った開南を経由することに、私はいささか疑問を感じてる次第でございます。路線バスのコストダウンの意味でも、開南交差点の慢性的交通渋滞緩和の意味でも、那覇バスターミナルから糸満へバスを直行させることは、まさに一石二鳥。皆様のご意見をお聞きしたいところでございます」

    などと言い出しかねません。


    もう一つの心配は、那覇インターから識名トンネルを抜け、与儀十字路に到達する4車線の道路です。その先の開南本通りは農連市場の再開発に併せて4車線に拡張工事中。つまり、この那覇横断道路みたいな広い道路が開南交差点に突き当たるということ。

    突き当たると言いながら、交差点ですから道は続いています。開南中央通り。



    車がすれ違うのがやっとのこの道は、浮島通りと合流し、国際通りに抜けてます。そして、国際通りを横切った先あたりに、新しい市民会館が建つのよねぇ。

    市民会館建設予定地前の道路は、道幅が狭い上に渋滞が酷く、市民会館が開館したら利用者の苦情が絶えないでしょう。そこでまた別のオヤジが現れて、

    「いや、市民会館をご利用の皆様には大変ご迷惑をおかけして甚だ遺憾であります。皆様の不便を解消することが行政の役目。わかりました。開南交差点から国道58号線まで、ズッドーンと4車線を通しましょう」

    と、いかにも今決めたみたいに言うのよね。よぉ言うわ。苦情が出るのを待ってたくせに。

    かくして、私が昨日投稿した開南の残り香はキレイに消え去り、開南の名前だけが残ると。

    結局、自分を気分悪くさせるために投稿したようなものでした。あ〜あ。


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