JUGEMテーマ:地域/ローカル
国場十字路は昔から交通の要所で、戦前は軽便鉄道の国場駅があり、そこから与那原線と糸満線が分岐していました。
戦後間も無いこの写真。奥武山、那覇軍港あたりの埋め立てが始まっていますが、それでもまだ漫湖は広く、小禄が半島だと実感できる時代でした。写真右下が国場十字路。
那覇から南に向かうには、国場川の川幅が狭くなる場所、つまり国場まで迂回する必要がありました。今でも那覇から西と南に向かうバスは国場十字路を通り、沖縄自動車道の開通以降は北へ向かうバスも通るようになりました。
次の写真は、那覇方面行きの国場バス停から国場十字路方面を写したものです。
右折が八重瀬。直進が沖縄、与那原。左折が寄宮。那覇から来たバスは三方向に進みます。
右折するバスは本島南部の中央部と西部に向かう路線。具志頭、百名、糸満などですね。
直進するバスは、上間十字路を左折して沖縄自動車道に向かう路線と、与那原を右折して本島南部東部に向かう路線、与那原を左折して東海岸をコザ方面に向かう路線。
左折するバスは那覇の市内便で、おもろまち行きなどの路線があります。
高速バスは国場に停まりますから、ライカムや具志川、名護に一本で行けて、逆方向の那覇空港にも行けます。
完璧じゃないですか(笑)。
これだけあっち向きこっち向きにバスが走っていながら、バスの乗車率は芳しくありません。
バスを利用するのは、通勤、通学、お年寄りで、いずれも割引運賃です。そのため採算が悪く、便数は減り、運賃は高くなり、それが更なる乗客減を招く悪循環。
観光客がバスを使って移動してくれればありがたいのですが、あちこち動けば動くほど、レンタカーが安上がり。バス料金を今の半額程度にして、やっと比較の対象になるかもしれないってところです。
かくして、今日も国場十字路には四方から沢山のバスがやってきて、直進したり曲がったりして賑やかですが、通勤通学朝の時間帯以外は概ね中は空っぽです。
もったいないですよねぇ。