JUGEMテーマ:地域/ローカル
某保育園の調理師とこんな話になりました。
調「とても美味しくて、なかなか手に入らない“まぼろしのコロッケ”があるのよ。那覇では農連市場で売ってるらしいけど知ってる?」
C「普通の味ですぐに手に入るコロッケならあるけどな。う〜ん、まぼろしねぇ」
調「仲間コロッケっていうんだけど」
C「わかった。探してみる」
農連市場のコロッケと聞けば、あのクズ男を思い浮かべてしまい、いい気持ちはしませんが、さっそく農連プラザの惣菜屋に向かいました。
C「ここのコロッケは仲間コロッケ?」
惣「そうよ」
C「え〜〜っ!!」
惣「なになに?」
C「いや、美味しくて、なかなか手に入らないって聞いたから驚いた」
惣「ほら、それよ」
C「時々、弁当のおまけにくれるやつじゃん」
惣「それが、よく売れるのよ」
コロモが硬めで、中は柔らかめ。甘みのあるジャガイモコロッケです。
さっそく保育園に届けたたら、三人の調理師がキャーキャー喜ぶこと。何が彼女達をそうさせるのか。「えっ、え〜っ?」と言うほかありません。
仲間コロッケは黒丸宗通りの突き当たりを右に入ったあたりにありました。三階建て民家の一階が工場のようで、あの広さでは確かに生産量は限られるでしょう。
代表は仲間ヨシ子さん。オバぁが揚げたコロッケを息子のクズ男が配達してるのだと思います。本島南部のマチヤグヮや集落に一軒ある城間商店(例ね)みたいなところに出しているようで、スーパーにはありません。
何故このコロッケがウチナーンチュの心を掴んで離さないのか。きっとこんなことだと思います。
市場で買物を済ませた母ちゃんが自宅に戻り、待ち構えていた娘が「おかえり〜」。すると母ちゃんが「はい、仲間コロッケよ」。「やったぁ!!」みたいな(笑)
そうして大人になった娘(息子も)はスーパーのコロッケでは物足らず、思い出すのは母ちゃんが買ってくれた仲間コロッケの味。そうなると無性に食べたくなる。
ナイチで働くウチナーンチュが実家から届いた荷物の中に仲間コロッケを見つけ、思わず一口食べて涙ぐむ。
沖縄にお越しの皆さん。南部の小さな商店で仲間コロッケを見つけたら、是非、お買い求めください。オレンジ色で楕円形のラベルに「NAKAMA KOROKKE」と記してあります。
仲間ヨシ子オバぁ、渾身のコロッケです。それが美味いとかそうでもないとか、そんな話ではないわけ。わかる?(笑)