なんですかねぇ、この廃墟感。
住む人がいなくなった住宅は荒れると言いますが、農連プラザの落成からまだ2ヶ月も経ちません。換気は抜群の市場でしたから、一般の住宅とは違うはずなのに、ここまで朽ちた雰囲気になるのは何故なんでしょう。
一つは市場で働く人達の日々の営みが風景から消えたことがあるでしょう。もう一つは農連市場が築いてきた時代を私が懐かしむ心境になってることがあると思います。
だから、市場の建物が「自分の役目は終わった」と悟ったかのように、私からは見えてるんでしょうね。
ところが、ここで営業中の店舗が一軒だけありまして、それがトモコオバぁのカマボコ屋(笑)。いったい、何をグズグズしてるんでしょうねぇ。
もちろん、カマボコ屋の客はこれまで通りトモコオバぁの店に来ますが、周囲の店舗には誰もおらず、通行人もいなくなりました。だから、私がカマボコを買いに行くと、トモコオバぁはナンヤカンヤとどうでもいいような話を始めて、私を放そうとしません。
今朝はなんだったかな。そうそう、古くなった冷蔵庫を処分したら、その冷蔵庫の跡に40年分のチリやホコリが残っていたと。そしてそこにはゴキブリが一匹もおらず、死骸さえ無かったと。「ウチがどれだけ気を使っていたかが分かるさぁね」と。そんな話でした。
「そんなことはどうでもエエから早よ移れよ」と言いたい。
言いたいが、マゴマゴしてるそれなりの理由があるんでしょう。
思ったことをすぐに口にしてしまい、敵も味方も多いオバぁです。ああしたほうがいい、こうしたほうがいいと私も思うことはありますよ。ありますが、一人でカマボコを売り続けて40年ですからね。その圧倒的な年月を前にすれば、色々な理屈を言葉にする前に、「だから何なん?」って自分で思ってしまいます。
まあ、だから、言いたいことは全部言わせて、「さすがやねぇ」とか「頑張ったねぇ」とか返事をしておくほかありません。40年も働いてきた場所ですからね。もう、気が済むまでそこに居てちょうだい。