パイロットは重傷を負ったものの無事救出され、乗客はいませんでした。
ヘリの運行会社は私が沖縄移住するきっかけになった会社。後に千葉の航空会社に吸収されたものの、パイロットや整備士の多くは当時のままです。
私が沖縄に来た年のこと。遊覧飛行に便乗させてもらったことがありました。
今回、墜落したヘリ、重傷を負ったパイロットは、この時のヘリとパイロットです。
ある年の那覇マラソンの日の翌日、そのパイロットとこんな話になりました。
C「昨日はお疲れ様。ウチの上でホバリングしてたのが見えてたで」
パ「ああ、古波蔵十字路ですね」
C「ベランダから手ぇ振ったのに見えんかったか(笑)」
パ「何を言うてるんですか。Cさんが見えたから、僕も手を振ったじゃないですか」
C「ギャハハ!!。お前、頭ええな」
パ「ちゃんと見て下さいよぉ(笑)」
C「ところで、ホバリング中に、スーッと流れる感じになるけど、あれはピタッと止まれんもんなん?」
パ「またそんなこと。ピタッと止まるのは簡単で、うまくスライドさせるのが腕なんですよ。ああするといい映像が撮れるんです」
C「なるほどなぁ。(頭だけでなくて)腕もいいんやなぁ」
真面目な性格で、慎重な操縦をするパイロットでしたから、直感的には機材の故障に思えます。かと言って整備士の責任を問われるのも気の毒だし。何か、操縦でも整備でもない不可抗力のような原因であって欲しいと思います。
粟国島で乗客を乗せて那覇に帰る予定だったとのこと。乗客を乗せる前だったことは、不幸中の幸いでした。