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ウルトラセブン第42話「ノンマルトの使者」は、ウルトラシリーズの中でも傑作と評価されているようです。脚本は金城哲夫さん。
あらすじは
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人類が登場する前の地球で暮らしていたノンマルト(人)は、人類に侵略されたため海底に住処を移し、静かに暮らしていました。そして始まった人類による海洋開発。
ノンマルトは一人の少年を使者に立て、海洋開発をやめるように訴えます。その訴えを無視した人類に対して、ノンマルトの攻撃が始まりました。
ノンマルトは蛸怪獣ガイロスに海洋開発船を襲わせ、イギリスから奪った原子力潜水艦により地上を攻撃します。反撃するウルトラ警備隊とウルトラセブン。
ウルトラセブンはガイロスのすべての手足を切断することで殺害し、ウルトラ警備隊は原子力潜水艦を沈没させ、ノンマルトが住む海底都市を破壊します。
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もう、とにかく酷いんですよ。ウルトラ警備隊とウルトラセブンのやることが(^^)。私はもう、蛸怪獣やノンマルトが不憫で不憫で(泣)
ノンマルトの海底都市を壊滅させた後、ウルトラ警備隊の隊長(キリヤマさんね)がこう叫びました。
「ウルトラ警備隊全員に告ぐ!ノンマルトの海底都市は完全に粉砕した! 我々の勝利だ!海底も我々人間のものだ!」
このセリフを、あの「天声人語」が「狂気すらはらむ」と評しました。
ノンマルトは金城哲夫さんによる造語で「戦わない民」の意味。そこから沖縄を連想し、人類をヤマト、ノンマルトをウチナー、ウルトラセブンを米軍に置き換える議論があるようですが、それはコジツケが過ぎる気がします。
もっと単純に、金城哲夫さんはウルトラ警備隊やウルトラセブンを悪役にしてまで、「人類だけの地球ではない」と訴えたかったのではないかと、私は思います。
とはいえ、ウルトラセブンを米軍に置き換えてみることはアタリかもしれません。人類にとって、ウルトラセブンは必要なのか否かってこと。
それにしても、ウルトラセブンの正義を問うなんて、ウルトラシリーズのコンセプトを根底から覆すことになりかねません。そんな脚本を書いてしまうところが、金城哲夫さんだなぁと思いました。
こちらで動画が見れます。