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新宿エイサーまつり。創作太鼓集団心〜SHIN〜による「鳥刺し舞」
不安な気持ちにさせる曲調と、何かに取り憑かれてしまったかのような踊り。演舞の最後に演者がクバ笠を脱ぐと、ホッとする気がします。
これを観たナイチの皆さんは異文化を感じたのではないかと。
ところが、「鳥刺し舞」はナイチから沖縄に伝わった大道芸の一つ。鳥刺しとはモチ竿を使った鳥猟のことで、全国各地に様々な「鳥刺し舞」が伝承されているようです。
「鳥刺し舞」を琉球に伝えたのが、京から渡来した芸能集団の京太郎(チョンダラー)でした。
彼らのレパートリーには「早口説」、「扇子の舞」、「御知行の歌」、「馬舞者」、「鳥刺し舞」とあり、門口に立ち、芸を見せることで金品を受け取る門付芸でした。
京太郎は門付が下火なると沖縄芝居や各地のエイサーに入り込むことで生き残り、泡瀬と宜野座では地域の伝統芸能として継承されています。
その過程で沖縄独自の進化を遂げ、その進化の独自性がナイチから見て異文化に見えるってことですね。
なお、先ほどのレパートリーにあった「馬舞者(ゥンマメーサー)」はヤマトでは「春駒」。そして沖縄ではこちらです。
ジュリ馬。なま。 pic.twitter.com/OvILRkNmul
― 沖縄の風景 (@coralway39) March 19, 2017
「せんする節」
京の小太郎が作たんばい
尻ほげ破れ手籠緒すげて
板片目貫ち乗い来たる
京太郎が作ったのは
尻に穴が空いた
破れ手籠に緒をつけたもの
板切れに穴を通したもの(馬)に乗って来た
沖縄の鳥刺しはどんな鳥猟をしていたのか。戦前の、野鳥を自由に捕まえることができた時代。美味しい順に鳥を並べると、ニワトリ(ブロイラー)は11位か12位だったそうです。
ニワトリと鴨ぐらいしか食べたことがない現代人としては、誠に羨ましい限りです。