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早朝の久茂地交差点です。国道58号線に何やら太い輪が見えています。
今日は、那覇大綱挽きまつりの日です。男綱(東)100メートル、女綱(西)100メートルを頭貫棒(かぬちぼう)で結合します。綱の直径は160センチ、総重量は40トンもあります。
さて、再度出直した午後4時、いよいよ綱挽きが始まります。この日の観衆は27万5千人。そのうち、1万5千人が綱の挽き手です。写真の一番奥に沖縄県庁が見えていますね。
この綱挽きは琉球王朝の頃、西、東、若狭、泉崎の那覇四町で行なわれていましたが、那覇市の拡大に伴い、周辺の村を加勢(かしー)として取り込み、現在は西が西、若狭、泉崎、小禄、垣花、久米、辻、東が東、安里、首里、泊、真和志、久茂地、壺屋で構成されています。
旗頭は村のシンボルであり、守り神でもあります。綱挽きに先だって行われる旗頭我栄(はたがしらがーえー)で気勢をあげます。我栄は勝負の意味です。
時間に遅れて見れませんでしたが、旗頭我栄の他に、空手我栄、綱方我栄、支度我栄があります。支度我栄は、組踊の立方(たちかた)が綱の上で相手に対して見栄をきります。
今、都道府県ごとに1000円銀貨が発行されているそうで、沖縄県の絵柄がこちら。首里城と組踊の組み合わせですね。組踊は沖縄版ミュージカル。国の無形文化財であり、昨年はユネスコの無形文化遺産に登録されました。
さて、綱挽きが始まりました。綱の上に乗る人は綱方と呼ばれ、黒装束を身に付けています。彼の右足が載っている棒が頭貫棒です。
ワタクシも微力ながら、綱の端を持ち、東に貢献しました。
30分の激闘の末、東が勝利したかに見え、綱方の様子からも明らかでした。ところが、移動距離が不足ということで、今年は引き分けです。
綱の上では観客も交えてカチャーシーが始まっています。同時に、綱方が綱をナイフで切り始め、観客が争うようにそれを奪います。
綱挽きの綱は「お祝綱」と呼ばれ、縁起の良いものですから、持ち帰れば御利益があるそうです。ウチナーグチでは「嘉例をつける(カリーチキレー)」と言います。
那覇の三大まつりは、5月の那覇ハーリー、10月の大綱挽き、2月の尾類馬行列です。尾類馬は未体験なので、今からカレンダーに登録しておかないと。