JUGEMテーマ:地域/ローカル
農連市場の佐辺昆布店のお父さんは、毎朝、愛用の三輪バイクで、得意先に商品を届けるのが日課です。
バイクは顔面に風を受けるので、凄い形相になりますが、スピードはそれほどでもありません。市場でお父さんを見つけた時は、私のバイクで、わけなく追いつけます。
先々週、お父さんは久しぶりに休暇をとり、同級生達と山梨へ出かけました。
「良和が配達してくれるって言うからね。休んじゃったよ。」と言うてましたが、良和ってつまり、沖縄の坂東玉三郎、佐辺良和君のことです。
「良和は来週、フランスへ行くんだよね。もし今週だったら、山梨へ行けないところだったよ。あー、危なかった。」
などとも、言ってました。
さて、翌週、フランスへ渡った良和君は、世界三大演劇祭の一つ、アビニョン演劇祭に参加しました。
演目は沖縄版ミュージカル「沖縄燦燦」。
そして、「沖縄燦燦」は地元紙「ラ・プロバンス」の批評で四つ星を獲得するのです。
琉球新報に写真が載っていました。アビニョンの路上パフォーマンスで、来場を呼びかけるメンバー達。ピンクの着物は知花小百合さんだと思います。
今月末、沖縄市民会館で「沖縄燦燦」が4日間上演されますが、結果的にアビニョン演劇祭からの凱旋公演となりました。土日のチケットは既に完売のようです。
あのな、お父さん。
言うとくけどな、あんたがじいさん仲間と山梨へ遊びに行くのと、良和君がアビニョンに行くのを同列に並べて、「一週間ズレて良かった」なんて、おかしいやろ。
フランス渡航直前の良和君をつかまえて、市場で配達させるか、普通?
あんたの息子は、ラ・プロバンスの四つ星を獲ったんやで。
ほんまにわかってんのかいな?