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糸数グスク陥落にまつわる二つのお話(1)

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    糸数グスクの築城は14世紀初頭のこと。南山随一の規模を誇るグスクでしたが、中山配下の上間按司に攻められ、陥落してしまいます。

    その糸数グスク陥落にまつわる二つのお話を紹介します。


    まず一つ目のお話。

    群雄割拠の南山では、島添大里グスク玉城グスクが勢力を保っていました。

    南山の南東部に位置する玉城グスクの玉城按司は、北の島添大里グスクに対抗して大城グスク(玉城按司の次男が城主)を、北西の首里グスクに対抗して糸数グスク(三男が城主)を配置し、守りを固めました。

    ところが、後に、大城グスクは島添大里按司により、糸数グスクは中山配下の上間按司により攻略されてしまうんです。

    玉城グスクは勢力を弱め、玉城按司は南山王の座に就くことはできませんでした。


    大城グスクと糸数グスクが陥落した理由が、それぞれあります。

    大城グスクは、島添大里グスクとの戦を優勢に進めていました。大城按司は、「万一、敗色濃厚になれば旗を倒すので、その際はグスクに火を放て。」と妃に命じていたのですが、旗手が誤って旗を倒してしまったのです。

    火に包まれた大城グスクを見た大城軍は動揺し、一気に島添大里軍に押しきられてしまったと。

    つまり、旗手がチョンボをしなければ、戦は違った結末となっていた、かもしれないということ。

    次に糸数グスクです。糸数軍には比嘉ウチョーという怪力、かつ空手の達人がいました。ウチョーのあまりの強さにビビっていた中山は、糸数グスクに手を出せずにいました。

    ある時、ウチョーは遠方に出掛けましたが、それを知った中山国王は、配下の上間按司に、糸数グスクを攻めるよう命じます。

    激しく抵抗した糸数軍でしたが、ウチョーの不在は致命的で、とうとう糸数グスクは陥落してしまったのです。

    つまり、ウチョーがいれば、戦は違った結末となっていた、かもしれないということ。


    大城グスクはオウンゴールで負けた、糸数グスクはウチョーがいれば勝てたとする伝承は、当然、敗者の論理です。勝者の側にこんな伝承は残りません。

    もちろん、二つとも本当のことかもしれませんが、私の率直な感想は、玉城按司ならびにその子孫の皆さんは相当な負けず嫌いだなぁ、というもの。仮に、一部が事実だったとしても、かなりデフォルメされていますよね。

    比嘉ウチョーが2トンもある石橋を持ち上げたなんて話になると、それはアニメ「日本昔話」の世界です。

    長くなりましたので、二つ目のお話は、次の投稿で。

    (続く)


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