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組踊「矢蔵之比屋」(2) 棚原グスクと津記武多グスク

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    さて、組踊「矢蔵之比屋」は、矢蔵之比屋が棚原の按司と津堅田の按司を討つ場面から始まります。

    前述の通り、矢蔵は西原町幸地です。比屋は跡取りの意味ですから、ここでは按司と読み替えて良いでしょう。


    棚原は実在する地名で西原町棚原。棚原グスクは幸地グスクの北東2キロほどの距離にあります。



    そして、津堅田グスクは幸地グスクから南に500m。西原町小波津にある津記武多(チチンタ)グスクです。



    つまり、三人の按司による抗争は近所の喧嘩。

    尚巴志が三山を統一しようかという時代に「君たちは、いったい何をやっとるのか?」と言いたい(笑)


    棚原の按司と津堅田の按司は討たれましたが、棚原の按司の妻子(乙樽と虎千代)と津堅田の按司の子(山戸)は逃げ延びることができました。

    ところが、執念深い矢蔵之比屋により、ついに乙樽(ウトゥダル)と虎千代は捜し出されてしまいます。

    矢蔵之比屋は二人を殺すつもりでしたが、乙樽のあまりの美しさに気が変わり「子供を助けたいのなら私の妻になれ」と。

    「このエロ親父!!」

    子供の命には替えられず、矢蔵グスクで暮らすことになった乙樽ですが、寺に預けられた虎千代が心配でなりません。

    そしてある日、ついに乙樽はグスクを逃げ出し、虎千代のいる寺に向かいます。ところが、その途中で山賊に襲われ、命を落としてしまうのです。


    組踊「矢蔵之比屋」のポスターにあったコピーは、

    「立ち上がれ、父と母の無念を晴らすため」

    物語はまだ中盤に入ったばかり。ところが観客は、

    「はっはぁん、もうわかった。」

    となっています。そして、椅子からお尻を浮かせて座りなおし、安心して舞台に集中するのです。


    このあたりはドラマ「水戸黄門」と同じですねぇ。先の展開がミエミエなのに、どうしたことかハラハラ、ワクワクします。

    それにしても、「水戸黄門」に登場するのは、たかだか地方の悪代官でしょ。助さんや格さんは、あんなに力みかえって印籠を出さなくてもいいのにねぇ。先の副将軍ならば、もっと巨悪を成敗して欲しいものだと思います。

    まあ、つまり。組踊に取り上げられた按司の抗争ではありますが、天下国家に影響を及ぼすほどの事ではなく、水戸黄門のストーリーのように、分かりやすいものなのでした。

    (続く)


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