JUGEMテーマ:地域/ローカル
駐車場で車に乗ったら、空からブーンという音が聞こえてきました。ブーンと言えば蝿の羽音ですが、それを大きく低くした音です。ハアハアあいつかと空を見上げました。
拡大しますと。
農連市場上空を飛んでるこの蝿は、飛行機でもありヘリコプターでもあります。回転翼が上を向いてるようですから、今はヘリコプターってこと。
おいおい落ちんなよ。
そんなとこで、何を眺めとんねん。
飛行機になって、さっさと普天間に帰りなさい。
飛行機でもありヘリコプターでもあるなんて、そんな「いいとこ取り」は往々にして「悪いとこ取り」になるものです。蝿が好きな人も嫌いな人も、上の写真をよく見て下さい。大きな特徴が二つあります。
一つ目は、回転翼がヘリコプターとしては小さ過ぎ、飛行機としては大き過ぎるということ。二つ目は固定翼が戦闘機並みに小さいということ。
回転翼が小さいので、ヘリコプターほどの揚力が得られず、こいつは高性能のエンジンをぶん回し、回転数を上げることで揚力を得ています。そのため、ヘリコプターのようなパタパタと回転翼が風を切る音がしません。つまり、私が聞いてる大きく低い音はエンジン音なのです。
では、回転翼を前に向けて、飛行機として飛ぶ時はどうか。今度は回転翼(プロペラ)が大き過ぎて、前方からの空気抵抗で揚力が落ちます。そして、それに負けないように、またもやエンジンをぶん回します。
普通の飛行機やヘリコプターは、エンジンが止まったとしても制御ができます。つまり、飛行機はグライダーのように飛べるし、ヘリコプターは飛行機ほどではないにせよ、その大きな回転翼のおかげで、ある程度の制御ができるのです。ところがこいつはどちらも苦手で、エンジンが故障したらたいへん困ったことになります。
先日、カヌチャの近くの海にこいつが落ちまして、在沖米軍のトップがパイロットの腕を褒めましたね。
あれは、この扱いにくい蝿をよくあそこまで飛ばしたと褒めたんです。そして、他のパイロットに「君たちもしっかり訓練しなさいね」と言ったため、ますますこいつが沖縄上空をブンブン飛ぶことに。
「そんな面倒なものは、ハナから作んな」と言いたいわ。