そして、今朝の満月。木星は左下にいます。
昨夜から今朝にかけて、木星が満月に寄り添うように移動してたんです。
地球から見て、太陽とは反対側に惑星があることを「衝(しょう)」と呼ぶそうです。木星が太陽の向こう側にある時、地球と木星は最も離れていて、衝の位置で最接近します。
つまり、昨夜は木星観測には絶好のチャンスだったということ。双眼鏡があれば木星の模様や、衛星などが見えたそうです。
それにしても木星のデカいこと。この球体に地球が1,400個入るそうです。
木星はガスで形成されている惑星です。真円ではなく横長の楕円に見えるのは、自転の遠心力でガスが膨らんでいるため。気流やその温度差で表面に模様ができています。
そして木星表面にある口内炎みたいな渦(右下部分)が大赤斑(だいせきはん)。台風と同じ原理で形成されるようで、気流と気流の間で渦巻いています。
木星観測ではガリレオ(1564-1642)が有名ですね。望遠鏡を使って表面の模様を観察したり、衛星を発見したりしました。400年近く前のことで、彼が主張した地動説が認められていない時代です。
先ほどの大赤斑が発見されたのは1664年のことでした。ガリレオが見落としたのではなく、ガリレオの没後の木星に大赤斑が発生したということ。350年前と言えば、薩摩藩の琉球侵攻のすぐ後です。以来この台風モドキは消滅することなく渦を巻き続けています。どんなメカニズムなのか、私にはまったく訳が分かりませんから「さすが」と言っておきましょう(笑)
まあ、何でもかんでも説明できてしまうと、夜空を見上げて色々と想像することも少なくなるでしょうから、ボイジャーみたいな惑星探査機を飛ばしつつ、緩やかに謎が解明されるぐらいで丁度いい気がします。
しかし、双眼鏡は用意しておくべきだったか。