JUGEMテーマ:地域/ローカル
私が住む那覇市国場は、かつての野菜生産地。大消費地の那覇に近い上に、国場川や漫湖を利用した水上交通が可能で、車や鉄道の無い時代では、他集落に対して優位な立場にありました。
水上交通に用いる舟はサバニですから、野菜を運ぶ様子は東南アジアの水上マーケットをイメージすれば良いでしょう。
また、国場は野菜の集積地でもありました。国場川の支流から小さな舟で野菜を国場に運び、大きな舟に積み替える水上ネットワークがあったようです。
一方で、肉や魚、塩など、生活に必要な品物を入手するために野菜を売る人達もいて、その人達は陸路で那覇に野菜を運びました。運ぶ方法は頭に乗せたり、天秤棒を担いだり、荷車をひいたり。
今なら、国場から那覇までは平坦な国道を歩けばいいのですが、当時そこは国場川。陸路は古波蔵や城岳の崖上にありました。真玉橋から古波蔵の丘を登り、ピークを越えて下った所が現在のひめゆり通り。そこから再度、城岳の丘を登り、下った所が現在のハーバービュー通り。泉崎橋を渡って、那覇市東町にあった那覇市場に到着しました。
(続く)