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沖縄のレンタルビデオショップに沖縄の映画がずらっと並んでいるかと言えば、まったくそんなことはありません。沖縄映画コーナーなんて無いんだけど、これがなんでか?
沖縄映画を見つつ、そのロケ地を言い当てるのが私の趣味。だから、その楽しみが少ないのよね。台風休み中、仕方が無いので、YouTubeにfullで上がってる映画を探したら、いい作品がありました。
「ニービチの条件(沖縄:2011)」
話は逸れますが、沖縄以外の作品では「メッセージ(米国:2016)」が良かった。こっちはレンタルDVD。時間の概念が無くなると過去を思い出すように未来が見えるって話。
明るい未来ならともかく、そうではない未来を知りたいとは思いませんよねぇ。そして、未来が明るくないことを知ってしまった後、その人生を生きる覚悟が持てるのか?。
う〜む。未来は明るいものだと、勝手に決めてるもんなぁ。そんなあたりまえのことをタコに教えてもらう日が来ようとは(笑)
さて、「ニービチの条件」に戻りまして、主人公はパーラナイサーラナイのアキラ。ナイチャーの婚約者役にモデルの福田萌子。
家出をして5年。結婚の許しを得るために浜比嘉島の実家に帰ったらオトウは2年前にあの世に行き、オカア(城間やよい)とオバア(吉田妙子)は「今さらどのツラ下げて帰って来たっ!!」と怒ります。頭を下げる二人に、オカアとオバアは「ニービチの条件」を出したのでした。
その条件とは、嫁にウークイの手伝いをさせて、役に立つようなら結婚を認めましょうというもの。このナイチャー嫁はエイサーを見て「えっ、これ何?。お祭り?。えっ、何?」と喜ぶレベル。言葉はわからず、料理もシキタリも戸惑うものばかり。ニービチの条件はクリアできないかに思われました。
ところが、オカアとオバアは嫁が役に立つかどうかではなく、手伝いをさせながら嫁のハートを見ていたわけですね。言葉がわからなくても、料理やシキタリに戸惑っても、それは当然で、たいした問題ではないということ。
「これは」ってことが一つでもあると、たちまち琴線にふれてしまうのがウチナーンチュ。そこには、ナイチャーが沖縄で暮らす秘訣みたいなものが示されていて、「まったく、この通りなんだよなぁ」と、私は深く共感したのでした。
短編ながら、浜比嘉島の風景が美しく、ウチナーンチュの(乱暴な)温かさが、心に残る作品でした。
今年の浜比嘉島の豊年祭で、私は比嘉集落をくまなく歩きました。その甲斐あって、映画のスタートからエンドまでロケ現場をもれなくピンポイントで示すことができ、そっちも大いに満足しました(^-^)v
それにしても、あのタコよ(笑)