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飽きもせず、猪垣の話(^^)

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    JUGEMテーマ:地域/ローカル

     

    先日、大宜味村で見た猪垣には、色々なことを考えさせられました。

     

     

    最初の疑問は「何故こんな山奥に築いたのか」。まあ、そんな疑問を持つこと自体、私は「猪垣の時代」を理解できていませんでしたね。

     

     

    次の写真は昭和初期の大宜味村喜如嘉です。すべての山々に見事な段々畑。写真は集落南側斜面から北向きに撮ったようなので、猪垣は写真右端を手前から奥に続いてると思われます。

     

     

    平地の少ない沖縄なので、これだけ畑を広げても、農民一人あたりの耕地面積は全国平均の半分以下だったようです。

     

    山奥に猪垣を築いたのではなく、山奥までが畑だったということ。狭い畑を二毛作で回して、なんとか食っていけました。

     

     

    さて、このリュウキュウイノシシ。これで成獣ですから、ナイチの猪に比べると随分と小柄です。ところが、沖縄には天敵がいないので、どんどん繁殖します。

     

     

    ヤンバルの山でよく見かけるイタジイ(スダジイ)はドングリの木で、そのドングリが猪の主食。大人しくそれを食べてれば良いものを、彼らは猪垣の向こうの世界を知ってしまったのですね。

     

    畑には、猪の大好物である甘藷、甘蕉、パイン、サトウキビなどがまとまって、しかもキチンと並んでるので、猪にとっては「ど〜ぞ食べて下さい」みたいなもの。そしてお腹が一杯になったら、家畜のメス豚に種付けすると(^^)

     

    猪はやりたい放題。猪垣の壊れた箇所を探したり、地面を掘ってトンネルを通したりして、なんとか猪垣の向こうへ行こうとしました。

     

     

    さて、猪の侵入を許せば、せっかく育てた作物が根こそぎやられてしまいます。農民達は山の斜面に石を積み上げ、数十キロにも及ぶ猪垣を築きました。高温多湿の沖縄ですから、木の柵では2、3年で朽ちてしまいます。

     

    ところが、台風の通り道にあるのが沖縄。頑丈に見える猪垣でも簡単に流されてしまいます。そこで農民達は耕作面積に応じて、猪垣の補修責任を定めました。「はい、ここからここまでの50mは貴方んチの責任」と。猪垣が台風で流されてたとしても、それは台風のせいではなく、その場所を担当する農家の責任となりました。

     

     

    集落ごとに監視隊を編成し、定期的に猪垣を巡回しました。そして、崩れた箇所があれば、その場所を担当する農家に補修を命じ、直ちに補修しなければ罰金を課しました。

     

     

    その場にある石を積むだけならまだしも、足りない場合は海岸から石を運ぶことになります。男手の無い農家は、なけなしのお金を払って、補修をお願いするしかありませんでした。

     

     

    こうした「ムラの掟」が相互補助や共同作業の本質であり、沖縄では「結まーる」。その言葉からは、優しく助け合い、共に生きる社会を連想しますが、本来は、そんなヌルい話ではなかったようです。


    コメント
    結いまーる、源流がここに。
    ゆいゆいゆい&#127925;ゆいゆいゆいゆいまーる&#127925;なんてホンワカしてないことが。生きるとは厳しい&#128517;
    次はますます、また大宜味へ!ついでにだんぱちも
    • 横浜のやなわらばぁ
    • 2019/01/21 10:05 PM
    本部半島にも昔し猪がいて、山の中には
    イノ垣が残っています。今は、本部半島には猪はいなくなりました。ある日集団で疎開して行ったとの伝説が流れています。開墾が進んで食べる物が無くなったのでしょうか
    • NAO
    • 2019/01/21 10:51 PM
    横浜のやなわらばさん

    「結まーる」は言葉の響きが優しいから、本来の意味とは違ってきてるみたいです。もちろん、困ってる人を放っておけないウチナーンチュの気質は確かにあって、その源流がかつての「結まーる」にあることも、その通りだと思います。
    • coralway
    • 2019/01/22 3:19 AM
    NAOさん

    恩納村や金武町あたりまで猪はいたようです。「ある日の集団疎開」の様子見てみたい気がします。ブツブツボヤきながらヤンバルへ向かったんでしょうね(笑)
    • coralway
    • 2019/01/22 3:27 AM
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