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沖縄では豚の部位をこう呼ぶ

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    JUGEMテーマ:地域/ローカル


    「だーぁ、これを写真に撮りなさい!!」

    と笑ってるのは、農連市場知念精肉店のお母さん。で、隣はお兄さん。

    20121025113546_0.jpg

    実はこの写真は2年前に撮ったもの。

    以来、知念の精肉工場へ毎日通うワタクシは、沖縄の豚に慣れ親しんでまいりました。


    そこで、沖縄の豚肉を購入される本土の皆様に、部位の名称をお知らせします。




    (1)ヒレ

    「ウチナガニー」です。直訳すれば内背中。

    豚肉の最高部位。柔らかい赤肉で価格もそれなり。保育園の昼食には上等過ぎます。

    いきなりですが、この地図。



    沖縄本島の肥沃な高台、つまりウチナガニーを米軍に占領され、ウチナーンチュは端肉のような所に住んでいることがわかりますね。わからんか(笑)。


    (2)肩ロース、ロース

    肩側が「Bロース」、尻側が「Aロース」です。つまり、脂身の多いほうがBロース。

    Bロースは万能食材で価格も安く、保育園の注文量第1位です。市場の中にある知念の売店で、1キロ千円ほどで売ってます。シャブシャブ用の薄切りと生姜焼き用の厚切りがあります。


    (3)ウデ

    付け根の部位が「グーヤヌジ」、脚の部位(皮付き)が「ヒサガー」です。

    知念のお母さんの好物が、このグーヤヌジ。

    「水から茹でて脂をぬくのよ。それを砂糖醤油で炒めて出来上がり。」

    言われた通りにやってみれば、ビールに合うし、ご飯にはなお合うし、止まらない味でした。


    (4)バラ

    「三枚肉」です。保育園からの注文量第2位。

    最初の写真で寝転がっている豚からとれるバラ肉はすべて三枚肉。沖縄の精肉店ではバラという部位は無く、商品は三枚肉の皮付きと皮なしの2種類です。

    例えば、保育園のメニューがお好み焼きとすれば、三枚肉では上等過ぎます。その場合、知念には「冷凍」と呼ばれるバラ肉を注文します。

    本土や海外から冷凍で仕入れたバラ肉を「冷凍」と呼ぶんですね。当然、三枚肉より格段に安い値段です。


    (5)モモ

    「チビジシー」と「ナカジリ」です。

    チビは尻ですから、チビジシーは外モモ。ナカジリが内モモです。

    チビジシーは酢豚用、ナカジリはすき焼きやシャブシャブ用でしょうか。


    豚肉の部位は以上の5種類に加えて、ティビチ(脚)、チラガー(顔皮)、ミミガー(耳軟骨)、チブル(頭)、アンダ(脂)、チー(血)、ソーキ(肋骨)、ナンコツ(肩甲軟骨)などがあります。

    その次に、ダシブニ(ダシ骨)が骨の種類ごとにあり、ナカミ(内臓)が内臓の種類ごとにあります。すべてを数えると、精肉店が扱う商品数は30を超えることになります。


    昔の市場では、買い手にも豊富な知識があり、細かい注文をしたそうです。

    例えば、同じテビチでも、モモ側の肉付きが良い部分が好きとか、脚側のゼラチンが多い部分が好きとか。チラガーでは、鼻のあたりが好きとか、目の周りが好きとか。

    そのため、売り手は買い手の注文を聞いた上で肉をカットし、値付けをしました。

    今は、そうした売買は少なくなり、知念精肉店の場合も、精肉工場と売店は離れた場所にあります。だから、買い手は売店にある商品の中から、自分の好みに合うもの選ぶか、他の精肉店に向かいます。


    豚の身体に線が引いてあるわけではないので、どこからどこまでをどう呼ぶかは精肉店が決めます。つまり、カットする位置が精肉店の個性ということ。

    某青果店のお客様(保育園)が増えたり、既存客の保育園が、豚肉の注文を他の業者から某青果店に切り替えることがあります。

    そんな保育園に、知念精肉店のダシ骨を届けると、調理師と間違い無くこんな会話になります。

    調「あれっ、これはソーキじゃないの?。ダシ骨を注文したんだけど。」

    C「いえ、これはダシ骨で、もちろんダシ骨の料金です。」

    調「えっ、本当なの?。肉付きがいいからソーキと思ったわよ。これをダシ骨に使っていいの?。すごーい!!。」

    これが、実にいい気分です。

    もちろん、褒められたのは知念精肉店なのでして、私ではありません。

    それを黙っていては申し訳ないので、配達の後、知念精肉店に直行し、知念のお母さんにその話をします。

    その時のお母さんの顔を見るのが、これまた、実にいい気分です(笑)。
     


    コメント
    知念精肉店の光景は、30〜40年前の我が新町精肉店の光景そのままです。食欲が湧きます。(笑)
    それにしても、Cさんの知識欲には脱帽ですね。私の年代(60代後半)のウチナーンチュで、Cさんより豚肉に詳しい者は滅多に居ないでしょう。
    しかし、私は別ですよ。ガキの頃からその光景を見ているから、豚の部位の呼び方は一通り知っているつもりです。

    Cさんが列挙した部位名で、私の親の店で良く使われていたもので、Cさんの記述にないものは、「ハラガー」(三枚肉・バラ肉)です。「腹皮」の意味ですね。

    沖縄ソバの出汁を取るのに、新鮮な出汁骨を入手したいのですが、ヤマトでは難しいです。
    • キー坊
    • 2019/07/20 5:40 PM
    キー坊さん

    >しかし、私は別ですよ。

    それ、よくわかります。

    キー坊さんの言われるように、三枚肉の中でもその位置によって肉質が異なるそうですが、その違いが私にはさっぱりわかりません。

    抑えてみたり、角度を変えて観察したりすれば、分かる人にはわかるそうで。いや、奥深い世界です。
    • coralway
    • 2019/07/20 5:43 PM
    Cさん。

    >その違いが私にはさっぱりわかりません。

    いえ、私もそれを生業にしていたわけではないので、そこまでは詳しくないです。豚の部位の名称は大体全部知っているという程度です。

    昔、盆正月に自宅で豚を解体していた時代には、経験者(85歳以上くらいか)は、皆その位は知っていたでしょうね。
    • キー坊
    • 2019/07/20 5:44 PM
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