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おい! ついて来い!!

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    ウチナーグチで女性を「いなぐ」とよびます。

    ある酒造メーカーのCMでは「純女」となっていますが、これは当て字でしょう。

    __.JPG

    スナックや居酒屋用のCMポスターには、

    「あなたに優しい純女(いなぐ)、この店におります。」とコピーが付いてて、ガッカリした客に「おらん、おらん」などと、落書きされたりしています。

    確かに、ウチナーいなぐの実態は、CMの純女とは、多少の乖離があるように見えます。


    私の知人で40代のサオリ(仮名、以下の名前も)は、後輩の男性を、

    「おい! 飲みにいくぞっ! サオリは酔っ払うと面白いからよっ、ついて来い!」と誘います。

    30代のケイコは、先輩男性に、

    「今夜、何かたべさせるから、うちへ来い!」と言ってました。

    以前、ビーチパーティーで40代のトモコは、バーベキューの最中、近寄ってきたスズメに、
    「おい、スズメ! 焼くぞ!!」と、話しかけていました。

    みんな、好意のかたまりです。普通に会話しているんです。

    横で聞いている私に、まったく違和感はありません。

    もちろん最初は「あれれ」と思いましたが、すぐに納得しました。

    つまり、親しみの表現なんです。こんな会話をしてくれるのは、打ち解けている証拠で、普通の言葉を使われているうちは、まだ距離を置かれているのです。

    もっとも、彼女たちが普通に話せるかと言えば、難しいものがあります。

    エツコに、「『ごきげんよう』は、ウチナーグチで何?」とたずねてみると、
    「ふんっ、『じゃあな!』よ」と言って、あっちへ行ってしまいましたからね。


    それから、ウチナーンチュは相手を姓ではなく名前で呼びます。その上、呼び捨てにしますから、ますます言葉が荒い印象になります。

    名前で呼ぶようになった理由の一つは、門中の結束が強く親戚の数が多かったからではないかと思います。

    ナイチでも、従兄弟ぐらいまでは名前で呼びますからね。その範囲がギューンと広がった状態を想定してみると、わかります。

    それから、シマ(集落)の姓がみんな一緒で、名前を呼ばないと区別がつかなかったという事情もあったかもしれません。


    かくして、ナイチで「ヒロミちゃん、こっち来て!」と言うところ、
    「ヒロミィ、こっち来い!(女性がですよ)」と呼び捨てにします。

    または、カーズー(カズヨ)、ヒーサー(ヒサコ)などと、あだなで呼びます。

    だけど、決して相手を軽く見てるのではありません。

    ヒロミィの「ィ」や、カーズーのズの後の「ー」のあたりに、そこはかと、親愛の情が込められているからです。

    ウチナーンチュの言葉使いが荒いからといって、それを直そうなんて考えは余計なお世話、と言うより、間違いです。

    私は、言葉の荒い女性と、もっと話がしたいとさえ思います。とにかく楽しいし、次に何を言うのかと、ワクワクしますからね。

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