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辻の年中行事「尾類(ジュリ)馬行列」

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    旧暦の1月20日(今年は2月23日)を二十日正月(はちかそうがち)と呼びます。旧暦正月の終わる日です。

    旧暦社会の沖縄では「三度の正月を迎える」と言われていますが、新暦、旧暦の正月に二十日正月を加えて三度になるわけです。

    毎年この日に、辻の遊郭では「尾類(ジュリ)馬行列」が開催されていました。

    次の古い写真をご覧下さい。屋根の上まで、見物人がぎっしりです。



    先日の投稿でもふれましたが、そもそもは、訳あって遊女に身を落とした王女が、世の中の親子が顔を会わせる正月くらいは、せめて親兄弟に会いたいと願い、始まった行事です。

    最初はそんな動機だったかもしれませんが、後の尾類たちは、辻の外へ自由に出かけることができたようですから、行事の意味も、五穀豊穣や商売繁盛を祈るものに変化したようです。


    行列に加わる尾類は、二百軒近くあった遊郭から、エースが選抜されました。なかでも、行列の前方には、選りすぐりの尾類が配置されたそうです。

    年に一度の舞台ですから、尾類の親兄弟や客、そのどちらでないただの見物人が、美しい紅型(びんがた)をまとった尾類を見ようと集まりました。

    吉原の花魁道中(おいらんどうちゅう)と似た雰囲気だったのかもしれません。映画「さくらん」の土屋アンナは素敵でしたね。

    もう一枚の古い写真でも、尾類の行列を、幾重にも見物人が取り囲んでいることがわかります。




    さて、沖縄戦で辻の遊郭は全滅し、後に遊郭が違法となりましたので、今の沖縄に尾類はいません。

    現在の尾類馬行列に参加している女性は、琉球舞踊の先生たちです。



    三味線と「ユイユイ」の囃子に合わせて、優雅に、少しコミカルに踊ります。


    そうそう、尾類馬の馬の意味を説明していませんでした。

    琉舞の先生方のお腹のあたりから、木製の馬の顔が出ています。古くから、馬に乗ることは出世の象徴と考えられていて、晴れ姿の尾類を馬に乗せた設定になっているのです。

    今年の開催は平日となったため、見物に行けず残念でした。

    YouTubeなどに、映像が投稿されていますから、ご覧になってはいかがでしょうか。

    琉球文化の奥深さを感じることができます。


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