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琉球紅型

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    JUGEMテーマ:地域/ローカル

    沖縄の伝統的な染色技法と言えば「紅型(びんがた)」です。

    その鮮やかな色彩は、自然の色彩が豊かな沖縄のイメージと重なって、広く知られています。

    1年ほど前に澤地久枝さんの著作「琉球布紀行」を紹介しましたが、以降、少しは紅型に関する知識を得ましたので、作品紹介をやってみます。

    20110417234431_0.jpg

    この作品は「黄色地鳳凰瑞雲霞文様紅型衣装」。

    長い名前ですが、「きいろじ ほうおう ずいうん かすみもんよう びんがた いしょう」と読みます。

    琉球国王の家系である尚家伝来の品で、尚家から寄贈を受けた那覇市が所蔵しています。

    この衣装は国宝です。

    紅型の「紅」は多彩な色合いという意味で使われていますので、生地や染料が紅色ということではありません。例えば生地は、琉球王朝のロイヤルカラーである黄色を使うことが多いようです。


    作品の一部を拡大してみると、作品名の意味がわかってきます。

    20110418070929_0.jpg

    黄色地(きいろじ)に鳳凰(ほうおう)が描かれています。生地は絹の紗(しゃ)織です。

    鳳凰や龍を使うと中国風のデザインになります。

    瑞雲(ずいうん)の「瑞」は瑞兆などと使い、おめでたい兆しを意味します。ですから、鳳凰のバックに描かれているのは「おめでたい兆しの雲」ということになります。

    そして、霞(かすみ)は柄の「ぼかし」ですね。

    文様は模様を学術的に言った言葉です。


    次の写真は「白地紅葉流水文様紅型衣装」。

    読みは「しろじ こうよう りゅうすい もんよう びんがた いしょう」です。

    沖縄で「ンチャナシ」と呼ばれる女性の夏の礼服です。生地は苧麻(ちょま)を使った上等な麻です。

    20110417234455_0.jpg

    先ほどと同じように、文様を拡大してみると、柄が紅葉(こうよう)だとわかります。

    沖縄の樹木は紅葉しませんから、これは大和風のデザインということになります。

    そして、流水(りゅうすい)は、紅葉の背景の模様を指します。

    20110418070952_0.jpg


    紅型は王族や士族など、最上位の階級の人にだけ着用を許されていました。

    中国風、大和風のデザインは、琉球には無いものを表現し「誰もが着れるものではないのよ。」と主張しているわけです。

    現代のブランド志向と似て、特権階級の一種のスティタスだったのですね。


    さて、130年前に琉球王朝は滅びてしまったので、紅型の染色家は唯一の顧客を失うことになりました。

    需要が無ければ、事業としては成立しません。

    そして、紅型の技術は一旦は途絶えるかに見えましたが、戦後、紅型の三宗家(城間家、知念家、沢岻家)によってその技術が復興され、沖縄の伝統工芸として生き残ることができました。


    もちろん、私たちが、紅型の振袖や着尺を購入することはできます。

    当然高価ですから、相変わらず、高嶺の花であることには変わりがありません。


    那覇市内で紅型が展示されている代表的な場所は、おもろまちの沖縄県立博物館、国際通りのてんぶす那覇にある那覇市伝統工芸館、パレット久茂地にある那覇市歴史博物館の3ケ所です。

    私は、もっぱら、そのような場所でため息をつきながら、美しい紅型を眺めるだけですが、機会があれば沖縄らしい贈答品として、紅型の風呂敷やタペストリーを買いたいと思っています。

    それだったら、なんとか手の届く価格ですからね。


    なお、上記の施設で紅型の写真を撮ることは禁じられています。この投稿の写真は、紅型の写真を更にカメラで撮りました。


    えー。昨日の投稿がティンクティンクだったので、今日は紅型か?と思われたようでしたら、その通りです。

    安直ですみません。

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