ウチナーグチの「かりゆし」を全国に広めたのは、かりゆしウェアですね。ホテルや沖縄料理店などの名前にも使われ、ポピュラーな言葉です。
漢字で書くと嘉例吉。縁起がいいとか、おめでたいの意味です。単に嘉例(カリー)と言うこともあり、「大綱挽きの縄をもらって来た!? カリーがつくはずよ〜」などと使います。
浸透具合は今一つですが、乾杯の時に「カリー!!」、または「カリーチキレー!!」と言うことがあります。
沖縄には元々、乾杯の習慣が無く、乾杯に相当するウチナーグチは無いようです。「クヮッチーサビラ」が近いようですが、直訳すると「ご馳走ですね」。つまり「いただきます」ですから少し違います。
あれだけウチナーグチにこだわる“りんけんバンド”でさえ、「乾杯サビラ!!」と歌うのですから、やはりウチナーグチにはヒットする言葉が無いのでしょう。
乾杯の時に、わざわざ「チアーズ」などと寝ボケたことを言うヤツがいますが、ウチナーンチュにとって「乾杯」は外来語です。そこで、2〜30年ほど前に、ウチナーグチで乾杯したいと考えた方がいました。
それで「ぐすーよぅ。カリーさびら!。カリー!!」とやったのです。
素晴らしい。いい響きです。元気よく言えるところがいい。もちろん、言葉の意味も申し分なし!!
この言葉に気付いた方のセンスも良いし、そんな言葉を備えているウチナーグチも素晴らしい。感激の言葉です。
ところが、浸透具合は今一つなんですよね。若いウチナーンチュは生まれた時から乾杯の習慣があり、それを「乾杯」と言ってたので、まったく違和感がありません。むしろ「カリー」と言うほうが不自然に思えるのでしょう。
もったいないですねぇ。
「君たちはウチナーの将来について、どう思っているのかね。」と、おっさん口調で言ってみたくなります。
ナイチャーだのに。