ホテル・ハイビスカスで、主人公の美恵子が言ってましたね。
「ナンダバー、カンダバー、フーチバー」
ナンダバーの意味は「何だ?」ですが、その後に語呂合わせで、「カンダバー、フーチバー」と続けます。フーチバーはヨモギの葉です。
私はカンダバーを「ナンダカンダ」のカンダと勘違いしていました。昨日まで。
ところが、お客様の保育園から注文があったんですよ。カンダバー2.8キロ。
「えっ、カンダバーって食い物なのか?」
相棒Aの返事は「芋の葉だね。」
確かに芋の葉ですね。内地産の私は「カズラの葉」と言ってもらえるとわかります。
「芋の葉っぱでも食ってろ!!」と言いますが、カンダバーはあまりにも普通過ぎて、葉野菜の中でも地位が低いようです。
沖縄の市場やスーパーで、小松菜、ほうれん草、レタス、セロリなど、様々な葉野菜が並んでますが、かつて、沖縄が貧しく、葉野菜と言えばカンダバーの時代があったそうです。
今や、内地産や海外産の葉野菜に押され、カンダバーの流通量は実に細々としたもので、この日、市場中探してもカンダバーは見つかりませんでした。
芋の害虫を拡散させないために、沖縄本島から芋を持ち出すことができません。つまり、カンダバーを食べることができるのは、沖縄本島だけなんです。
ところが、カンダバーは家庭で味噌汁やジューシーに入れるような野菜なので、レストランや食堂のメニューには載りません。で、市場にも無い。
どうせいっちゅうの?
あぁ、そら豆達に、カンダバーの味噌汁を食わせたかったわ。
「ナンダバー、カンダバー」と、今の子供達が言わないはずですね。かつてはフーチバーより地位は上だったのにねぇ。