「沖縄の風景」を訪ねる

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    このブログで紹介した「沖縄の風景」を、読むだけではなく、実際に訪ねていただいている読者の皆様、ありがとうございます。


    お正月の沖縄旅行で、豊見城のむっちゃ急な坂道を訪ねた、大阪のいなちちさん一家。昨日のお昼、うるま御殿に行かれたそうです。

    送っていただいた写真を勝手に載せちゃいますが、まさしく、ここはうるま御殿の店内です。懐かしいです。

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    写真の男の子はいなちち家の長男君です。頭の上がうるま御殿ですね(笑)。

    農連市場で会ったばかりですが、たった三ヶ月で、ずいぶんお兄ちゃんになってます。


    最近知ったのですが、いなちちさんやひよこさんが訪ねた豊見城の坂道を「アンマーウンケーの坂」と呼ぶそうです。直訳すれば「母待ち坂」。

    建物が少なかった頃、あの坂の上に立てば、真玉橋を渡り、坂を上って来るお母さんの姿が見えたのでしょう。

    橋を渡り、坂を上るには15分は必要です。家で待つよりも、坂の上に立っていたほうが、それだけ早くお母さんに会えますね。そう考えた子供達が、集まっていたのではないかと想像してみました。

    坂の名前を知ったことで、私の関心は、むっちゃ急な坂道よりも、坂の上から見える風景に移りました。そして、子供達がアンマーを待っていた時代の背景を知りたくなっています。

    つまり、沖縄の風景を訪ねるって、そういうことなんでしょうね。


    ありゃ、前川清じゃん

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      今日のお昼前、農連市場に前川清がいました。


      「お父さん。この自動販売機ね、何が出てくるかわかんないんですよ。」

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      「これをプレゼントしますから、飲んでみて下さい。」

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      「乾杯しましょう、お父さん。乾杯はなんて言うんだっけ。あっ、カリーね。」

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      「はい、カリ、あれ、あっち行っちゃった。」

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      「しかたないから、こっちと乾杯しとくか。」

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      「はい、市場の皆さんも、カリー!!」

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      「で、おいしいのかな、このジュース。」

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      「なんだかんだって、20分くらいこの前にいるけど、番組的にOKなの?」

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      みたいなことを言ってました(笑)


      ほんと、大丈夫か?

      番組的に。


      楚辺・樋川の散歩(4)神里之神

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        樋川一丁目にある「神里之神」。

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        このあたりの昔の地名は神里原(かんざとばる)。その集落の御嶽です。

        本来は、神が降臨する場所、つまり、森や岩や井戸などを御嶽と呼びますが、宅地開発などの影響で、その場所が失われた場合、このような石碑を建てることになります。

        後から建てた石碑に、そんな都合良く、神が降りてくるものかいな、と思いますが、どうなんでしょうね。


        この御嶽を、別の意味で有名にしている看板がこちらです。

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        これは、なんなんですかね。嫌な気分です。


        もちろん、後から来た人のことを考えれば、拝みをした後に、きちんと片付けをするのはあたりまえのことでしょう。

        それはその通りですが、こんな言い方は無いと思いますね。


        この看板を書いたのは「神里之神」ってことになっていますが、そこらのオッサンかオバハンが書いたんでしょ。

        そこらのオッサンやオバハンが、神を名乗って良いのかってことですよ。

        それとも冗談なんですかね。だとすれば、な〜んのウイットも感じさせない、酷い冗談です。


        まあ、何だかわかりませんが、神聖な御嶽の雰囲気を壊しているのは間違い無いと思いますね。


        くどいようですが、この場所に、本当に神は降りて来てるんですかね。

        心配や〜。


        (続く)


        泊港の風景(1)琉球王朝ゆかりの港

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          ここは、離島航路の船が発着する泊港です。

          正面の建物は旅客ターミナルの「とまりん」。左手オレンジの船が「ざまみ」、右手ブルーの船が「あぐに」です。

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          渡嘉敷島、座間味島、粟国島の他、久米島、南北大東島、渡名喜島への航路があります。

          周囲をリーフに囲まれている沖縄本島ですから、港を造る場所は河口に限られます。淡水が流れ込むため、珊瑚が育ちにくいのですね。那覇港が国場川の、泊港が安里川の、それぞれ河口にあるのはそのためです。

          那覇新港を加えて、那覇には三つの港がありますが、最も古い港がこの泊港。中国との交易船が発着した港であり、ぺリーが上陸した場所でもあります。


          (続く)


          楚辺・樋川の散歩(3)ガジュマルのある風景2

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            某青果店の駐車場が、広く、遠く、安くなりました。三項目のうち、二つはたいへん結構ですが、残り一つが困ったものです。

            そのため、私と相棒Aは、毎日、樋川一丁目あたりを、強制的に散歩させられています。


            駐車場へ向かう途中、なだらかな坂の上、道路の真ん中にガジュマルがありまして、脇見運転の車が突っ込む仕掛けになっています。

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            ずいぶん大きなガジュマルだなぁと思って近づくと、ガジュマルの左手にアカギ、右手に琉球松があったんですね。それから、電柱一本も。

            ガジュマルが、それらを覆っているため、より大きく見えたようです。

            ここで道路は二つに別れ、ガジュマルの向こう側で交わります。

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            泊港から、美栄橋、牧志、樋川とガーブ川に沿って低地が続いています。かつては与儀のあたりまでが海で、深い入り江になっていたようです。つまり、農連市場あたりは、広い干潟(あるいは湿地)だったのですね。


            農連市場から開南本通りを横切り、樋川一丁目に入ると城岳へ向かって斜面が続きます。このガジュマルのあたりから先が、かつての陸地です。

            このガジュマル。当時は、防風林の一部だったのかもしれません。


            ガジュマルの陰には民家がありますが、坂道を直進して来る悪霊をガジュマルが防いでくれているので安心です。

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            このガジュマル。脇見運転の車を防ぎ、風を防ぎ、悪霊を防ぎ、何かと忙しいようですね。


            (続く)


            楚辺・樋川の散歩(2)王川と王の殿

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              一昨年、葛飾北斎が描いた「琉球八景」の“今”を歩きました。そのうちの一ヶ所が「城嶽霊泉」でした。

              城岳の丘から、滝のように湧き水が流れ出ています。その湧き水を王樋川(おうひーじゃー)と呼びます。



              そして、次の写真が、現在の王樋川です。(那覇市樋川一丁目)

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              その時、「王」の名を疑問に思いながらも、解決していませんでした。

              今、私は樋川二丁目の農連市場で働いていますから、この辺りはお隣さんです。ここらで、その意味を理解しておくべきでしょう。


              で、今日の昼休み、私はバイクに跨り、那覇地方検察庁向かいのスージへ入って行きました。

              この井戸は「王川(おーがー)」(那覇市楚辺一丁目)。

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              そして、この御嶽が「王の殿(おうのとぅん)」(那覇市楚辺一丁目)です。

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              ムムム。王ばかりです。


              16世紀頃、楚辺から奥武山あたりまでを領地とした豪族がいて、その名が王農(おおのう)だったようです。

              つまり、王の殿は王農家の屋敷跡で、後に祭祀場となった場所。王樋川と王川は王農家の井戸だったのですね。


              漫湖の埋め立てが進み、この辺りは内陸部になりましたが、当時は、漫湖を臨む小高い丘でした。漫湖や漫湖に浮かぶ奥武山は、それは素晴らしい景色だったと聞きます。その見渡す範囲が王農家の領地だったのですね。


              (続く)


              パラダイスうるま島

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                リトル沖縄と呼ばれている、大阪大正区。JR大正駅周辺には、沖縄料理店が建ち並び、スナックもまたオキナワ〜な店ばかりです。

                その大正駅からこんなに離れたとこに、有名な沖縄民謡酒場があります。

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                店の名は「うるま御殿」。

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                正直申し上げて、ワタクシ、この店で何度も壊れております。

                馬のマスクを被ってカチャーシーを踊り狂う私を見て、

                「あんな楽しそうなCさんを、初めて見た。」

                とか、

                「Cさんも壊れるんだ〜。」

                とか、何度も言われております(笑)。


                客層は、本土在住のウチナーンチュが2に対して、沖縄ファンのナイチャーが1といったところでしょうか。

                駅から遠いハンディキャップがまったく問題にならず、集客力は大正区の沖縄民謡酒場で一番かもしれません。


                なんで、そんなに楽しいのか。

                この店にいると、ここが大阪だって意識が無くなります。

                そして、この店に通うウチナーンチュも、沖縄に帰ったような気持ちになってるようです。そのくつろいだ雰囲気に、私も乗せてもらってるのですね。

                比べて申し訳ありませんが、国際通りの観光客向け民謡酒場では、その雰囲気にならないんですよ。


                こちらが、店主の川上さん。私と同じ年です。

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                まず、ウチナーンチュがくつろげる店作りをして、同時に、その雰囲気に浸りたいナイチャーを引き付けてるってことだと思います。


                うるま御殿のテーマ曲です。

                「パラダイスうるま島」
                作詞、作曲:黒島英章

                いまだ知らずや
                夢の竜宮うるま島
                気候はのどかに
                我がパラダイスうるま島
                (ハーリヌ パラダイスよ うるま島)

                春夏秋冬
                野山に花咲くうるま島
                五穀出来良く
                住み良い所もうるま島
                (ハーリヌ パラダイスよ うるま島)


                ひたすら沖縄を褒め続ける新唄(みーうた)です。

                そりゃ〜いい気分になりますよねぇ。


                嶋田叡元知事の遺骨、見つからず

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                  JUGEMテーマ:地域/ローカル

                  昨年の夏、沖縄戦で亡くなった嶋田叡元知事の遺骨捜しが計画されていると聞き、その結果に注目していました。

                  (嶋田叡元知事については、ご面倒ですが、こちらの記事をご覧下さい。)

                  その遺骨捜しが、昨日、一昨日の二日間、糸満市摩文仁の海岸で行われました。残念ながら、遺骨は見つからなかったようです。


                  嶋田叡元知事が摩文仁の海岸で自殺したとする説は、自殺直前に元知事と会ったと言う、元軍人の証言によるものです。

                  証言の通り、元知事が自殺したのなら、是非、見つかって欲しいと思っていました。

                  一方で、私は元知事が自殺などせず、生き抜こうとしていたような気がしていて、その意味では、見つからないほうが良かったとも言えます。

                  書物や資料を読んだにすぎず、確かな根拠もありませんが、私の中にある人物像からは、彼が自殺するような人には思えないのですね。


                  捜索に参加された皆さん、たいへんお疲れ様でした。捜索場所は険しい崖地と聞いていましたが、無事、終了されてなによりです。


                  このブログから、勝手にリンクさせていただいているakamineさん。遺骨捜しに「突撃参加」されたようです。さすがですねぇ。

                  その様子が彼女のブログにアップされていますので、是非、ご覧下さい。

                  こちらから

                  いろんな情報を現場で実感するって、大切なことだと、私も思います。


                  海洋食堂のおばちゃんが元気だ

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                    JUGEMテーマ:地域/ローカル

                    先週、小禄の保育園に届け物をした後、大里の「山羊のいる保育園」へ向かいました。

                    小禄を南下し、名嘉地から空港道に乗ろうとしましたが、時刻は12時前。久しぶりに海洋食堂でお昼を食べることにしました。

                    20130324125050_0.jpg

                    この食堂の広いホールを担当するおばちゃんは、いつも元気です。

                    「いらったいまて〜!」

                    「お席にどうぞ〜!」

                    「ご注文はお決まりですかぁ〜?」

                    「は〜い、お兄さん、野菜おかずね〜!」

                    「ご飯は赤と白、どっちぃ〜?」

                    「はい、おかず追加ぁ〜、全部で3つよ〜!」

                    「トンカツ遅れてますけど、大丈夫ですかぁ〜?」

                    「はい、野菜おかずで〜す!」

                    「ちょとよけて下さ〜い!」

                    「お兄さん、とってね〜!」

                    「あっ、そのお客さん、1300円ね〜!」

                    大声なので、すべての言葉が、客席にも厨房にも伝わり、今、店内がどうなっているのか、その状況を全員で情報共有している感じです。


                    さて、時刻は12時を過ぎ、席が見る間に埋まり、10分経たないうちに満席になりました。

                    テレビでは甲子園の沖縄尚学が序盤からボロ負け中。テレビの前に立ち止まったおばちゃんが、後にも先にも、たった一度だけ、小声でつぶやきました。

                    「したたか、負けてるね。」


                    海洋食堂は、元々豆腐屋さんで、後に食堂部門が拡張されました。

                    したがって、ここの島豆腐、ゆし豆腐は自家製です。豆腐好きは、硬さがどう、塩加減がどう、などと色々語ります。

                    まあ、しかし、難しいことを言わなくても、

                    (1)パックに入れられ、水に浸かった島豆腐

                    (2)冷めた島豆腐

                    (3)出来立てアチコーコーの島豆腐

                    さて、美味しいお豆腐は何番?


                    これは、勝負になりませんよね。


                    海洋食堂
                    豊見城市名嘉地 192番10号


                    名護漁協が辺野古埋め立てに同意した

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                      JUGEMテーマ:地域/ローカル

                      昨日、政府が沖縄県知事に対して、辺野古沿岸の埋め立てを申請しましたが、それに先立ち、名護漁協が埋め立てに同意することを決めました。

                      名護漁協は「同意するかしないかは、補償金次第」と公言していましたから、同意したってことは、政府との間で、金額の折り合いがついたのでしょう。

                      漁協は海の魚を獲る権利を持っているだけですから、埋め立ての影響を受けるワンオブゼムに過ぎません。

                      沖縄県議会を始めとし、沖縄本島の市町村議会の全てが、辺野古への基地移設反対を議決した中、政府としては、誰であれ、埋め立てに合意してくれる組織が欲しかったんでしょうね。お金で合意が得られるのですから、こんな楽な交渉はありません。


                      沖縄には、「金は一年、土地は万年」という言葉があります。

                      昭和30年に宜野湾の伊佐浜集落で、米軍基地の拡張に伴う土地の強制接収がありました。その時、米軍の銃剣とブルドーザーに立ち向かった農民のスローガンです。

                      名護漁協には、そのような考えは無かったってことです。


                      ところで、問題の本質からはズレるかもしれませんが、私には、気になる点があります。

                      埋め立てに同意したのは辺野古漁協ではなく、名護漁協です。太平洋を漁場にする漁師がいれば、東シナ海を漁場とする漁師もいます。にもかかわらず、議決権を持つ漁師90人のうち、なんと88人が埋め立てに合意したのです。

                      つまり、辺野古沿岸を漁場としない漁師まで、埋め立てに合意したってことです。それは補償金が廻ってくるからなんでしょう。


                      さて、名護近隣の、宜野座、金武、石川の各漁協は、辺野古の埋め立てに反対しています。漁への影響があるとのことだそうです。

                      名護の漁師が漁場より補償金を優先させ、近隣の漁師が真逆の決定をするものなんでしょうか。

                      結局、埋め立てに反対することで、補償金の「おこぼれ」に期待してるってことですか?

                      この記事の論旨に矛盾が無ければ、そうだってことになります。


                      つまり、「金は一年、土地は万年」と考えたウチナーンチュとはまったく異なる人種が、沖縄に住んでいるってことです。

                      もちろん、そうは考えたくありません。だけど、そうなりますね。


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