楽しい人達(2)

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    (1)粒アラレ

    来週は雛祭り。保育園からいただく注文が、菱餅、ハマグリ、菜の花、ひなあられなど、雛祭りモードになってます。

    ある保育園では、海老フライをアラレで揚げたいと・・・。

    「また、そんな。パン粉じゃ駄目なわけ?。」とは言えず、粒アラレを仕入れることになりました。

    で、何処で売ってるのか。

    朝の配達帰りに寄ったサンエー壺川店で、「無いやろな。」と思いつつ探しましたが、やっぱりありません。一応、レジの女の子に聞いてみることにしました。

    C「海老フライをパン粉じゃなくて、アラレで揚げるんだけど。」

    レ「へ〜、やったことない。美味しいの?。」

    って、世間話かっ!!(笑)


    はい、天久の製菓材料店「リボン」で、300gパックが600円(税別)でした。




    (2)買物帳

    先ほどのアラレの女の子。彼女の反応は意表を突くので、いつも楽しませてもらってます。

    これは私の買物帳。



    その日に仕入れるべき商品がビッシリ書き込んであり、私はこれが無いと仕事になりません。

    サンエー壺川店で買物を済ませ、レジに並んでいる間、つい、このノートを買物カゴに入れてしまうのですね。

    すると、アラレの女の子が、

    「また入れてから。やがて(レジに)通すよっ!!」

    と(笑)。

    はたして、ノートの料金はレジに表示されるのか(されないのか)。


    (3)三枚肉の料理法

    朝の配達が終わると、オンボロワゴンを駐車場に停め、市場を抜けて某青果店に戻ります。

    その駐車場から市場に入ると、真正面に見えるのが知念精肉店(売店部)です。

    たいていの場合、知念のお母さんと目が合うので、手を振ってみたり、ピースをやってみたりして、コミュニケーションを深めます。

    今朝はお母さんが”おいでおいで”するので直進しました。

    お母さんは三枚肉をカットしながら、

    「水を入れた鍋が沸騰したらこれを入れて、煮立ったらフタをして火を止める。そのまま、温度が下がるまで待つのよ。」

    なんで、お料理教室やねんっ!!

    と思いましたが、年長者の話は最後まで聞くのが私のモットーです。

    母「温度が下がったら脂を捨てる。そして、お醤油か焼肉のタレで軽く焼く。はい、出来上がり。」

    C「ほ〜、簡単で美味しそうや。」

    母「はい、カット終わり。これ持って帰りなさい。」


    私が「忙しいから後でね。」と言ってたら、今夜の食卓はまったく違ったものになってたでしょう。

    年長者の言うことは、最後まで聞くものです(笑)。




    浦添市沢岻「澤岻樋川」(2)

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      琉球王府に献上される「若水」は、辺戸大川の他に、首里城近辺の井戸からも汲まれていました。

      その井戸は「吉方の井戸」と呼ばれ、首里城から見て、その年の吉方位にあたる井戸が選ばれました。

      丑(浦添市阿佐名川)
      寅(西原町幸地樋川)
      卯(弁ぬ獄川)
      巳(崎山樋川)
      午(識名アク川)
      未(識名喜堀樋川)
      申(識名石志屋川)
      亥(浦添市澤岻樋川)

      辰、戌、酉の方角には、該当する井戸が無く、澤岻樋川がその代わりを務めました。

      そして、辺戸大川の水と吉方の井戸の水が、琉球王朝の菩提寺である円覚寺に届けられ、元旦の朝、「若水」として首里城に献上されたということ。


      長々と説明してきましたが、つまり、首里城に献上される「若水」が、何故、辺戸大川と澤岻樋川で汲まれたのかが、知りたかったのでした。

      それは「琉球開闢七御嶽」と「吉方の井戸」により説明できるということ。


      やっと澤岻樋川の話になりました。

      それは、浦添市の昭和薬科大学附属高校の正門前付近にあります。千年前から湧き続けていると伝えられている井戸です。



      もう少し近づいてみます。



      洞窟状の穴から水が湧き、手前の水槽に、順に溜まっていきます。

      かつての吉方の井戸が、いずれも枯れてしまったり水質が低下する中、この井戸の水は今でも飲めます。



      私が訪ねた時には気付きませんでしたが、グッピーやテナガエビが住んでいるそうで、大ウナギやモクズ蟹の目撃情報もあるとか。

      澤岻樋川は澤岻の丘の頂上付近にあり、地下水を溜めるには不向きな場所だと思われます。その湧き水が千年も続いたのは、地中の石灰岩と地層がよほど良い関係にあるのでしょう。そして今は、上流に学校があることで、良い条件が維持されています。


      水槽左側に、お水取りのスペースがあります。



      次の写真は他サイトからお借りした、お水取りの様子です。



      「美御水の奉納祭」を120年ぶりに復活させたのは、首里当蔵町の自治会です。

      澤岻樋川がきちんと守られていたことが、伝統行事の復活につながりました。


      最後に、澤岻樋川前からの眺望です。



      丘の下を国道330号線(浦添バイパス)が走り、市街地の先には東シナ海が広がっています。


      ところで、澤岻樋川は予想外の場所にあります。よりストレートに言えばトンデモナイ場所です。

      が、しかし。水が枯れず、井戸がきちんと保たれていれば、ただ見て廻るだけの私には、何ら不満はありません。

      (終わり)


      浦添市沢岻「澤岻樋川」(1)

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        沖縄の先祖神であるアマミキヨが天上から降臨し、創造した御嶽を「琉球開闢(かいびゃく)七御嶽」と呼びます。

        安須森御嶽(国頭村辺土)
        クボウ御嶽(今帰仁グスク内)
        斎場御嶽(南城市知念)
        薮薩御嶽(南城市玉城)
        雨つづ天つぎ御嶽(玉城グスク内)
        クボー御嶽(久高島)
        首里真玉森御嶽(首里城内)

        これらの御嶽に、

        首里森御嶽(首里城内)
        知念森御嶽(知念グスク内)

        を加えて九御嶽と呼ぶこともあります。


        そして、アマミキヨが、これらの御嶽の中で最初に創造したのが安須森(あすむぃ)御嶽だと。

        う〜む。

        私は、アマミキヨが久高島に降臨し、百名海岸のヤハラズカサに上陸したと聞いていましたからね。

        CIMG3939s.jpg

        いまさら、そんなことを言われても困ります(本当は困らんが)。


        ともかく、御嶽の中の御嶽が安須森御嶽ということ。そのため琉球王府は、安須森を流れる辺戸大川(ヘトウッカー)で取水した水を「若水」として使用していたのですね。

        この伝統行事「美御水(ヌービー)の奉納祭」は長く途絶えていましたが、平成10年、120年ぶりに復活し、今も続いています。



        このポスターの女性は辺戸のノロ。クバの葉でできた柄杓でお水取りを行っています。

        昨年は、辺戸大川の水を人が歩いて首里までリレーしたそうです。その距離は115キロメートル。昔も今も、名護と読谷で2泊が必要な行程です。


        澤岻(たくし)樋川の名前が出ないまま、次の投稿に続きます。

        (続く)


        楽しい人達(1)

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          (1)ココアの名前

          C「Aさん。」

          相棒のA「なんね。」

          C「これ、何て書いてあんの。」



          A「ハーシー、ハーッシー、なんね。ハーッシ。」

          C「いやどうも。ありがとうございました〜(笑)。」

          A「また聞きなさいね。フッフッフ。」


          (2)領収書の宛先

          知念精肉店で、私の買物をしました。三枚肉2キロと軟骨ソーキ2キロ。

          C「用意してくれてる?。」

          知念母「用意してあるよ。いいところ選んだからね。はい、領収書。」

          C「あちゃー、言うのを忘れてた。宛先は・・・。」

          母「上にしたけど。」

          C「ナーイス。なんでわかった?。」

          母「ミゾグチって字が書けんさ。」

          C「ナーイス(笑)。」


          (3)ウヤケンナウレの意味

          C「菊の露のCMで、下地暁が唄ってる曲。」



          YouTubeはこちら

          宮古人「あぁ、知ってる知ってる。」

          C「あれ、何て言ってんの?。」

          宮「なんちゃらの島から〜、なんとかかんとかぁの風〜(笑)。」

          C「役に立たんやっちゃな。じゃあ『ウヤケンナウレ』は何?。」

          宮「ウヤァケェーンナァーウレェー、じゃない?。」

          C「延ばしただけじゃん(笑)。」

          宮「同じ宮古でも違うのよ。」

          C「城辺(グスクベ)町だろ。一緒じゃん。」

          宮「下地さんは城辺の長間。私は城辺の福里。ほら、違うさ。」

          C「町内でね?。」

          宮「違う。」

          C「はいはい(笑)。」


          (4)旧正の休み

          C「旧正はいつから休みね。」

          カマボコ屋のトモコオバぁ「月曜から仕事。」

          C「いつから休みねって聞いてんの。」

          ト「だから、日曜まで休みで、月曜から仕事さ。」

          C「はっはあ(笑)。」

          ト「なんね。」

          C「注文が入って、いつから休めるか決まらんのやろ。」

          ト「わかってるなら聞くなっ!!」

          他の客「はいはい、喧嘩しないよ。」

          ト「ウチはこのニィニィとは喧嘩しないよ。『あらぁ、聞かないで下さい〜。』なんて、言えるかっ!!。」

          C「(笑)」

          ト「それで?」

          C「チキアギ一枚ちょうだい。はい、170円。」

          ト「いらんからもってけっ!!。」

          C「まいど〜(笑)。」


          富里集落の散歩(2)

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            昨日紹介した南城市玉城富里(ふさと)。

            訪問したいと思われた方のために、場所の案内をします。

            富里の位置はここです。



            那覇市内から車で約30分。南城市玉城庁舎を目指し、その東隣が番所公園です。

            次の航空写真の西側、ピンクのピンを打った場所が番所公園です。



            中央北側が、南城市玉城陸上競技場。競技場から東側の森に入ったところに、百十踏揚の墓があります。

            東側にグスクロード公園の駐車場があり、そこから集落へ下りる坂道がウザファビラ。

            概ね、航空写真の範囲が富里集落です。こじんまりとした集落ですから、徒歩でも楽に歩けます。


            富里集落の散歩(1)

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              南城市玉城の富里(ふさと)集落へ出かけました。

              南城市玉城庁舎のすぐ脇にある「番所公園」が散歩の起点です。



              番所は琉球王府の村役場。かつてこの場所に玉城間切番所がありました。

              公園内には樋川があり、湧き水が噴き出しています。



              見覚えのある樋川だと思ったら、同じ玉城にある仲村渠樋川に似せて造ったそうで、これは言わばレプリカです。

              本物はこちら。

              20110504184205_0.jpg


              玉城間切番所はもともと玉城グスク内にあり、後に富里に移ったそうです。玉城グスクから富里まで、人の往来が多い宿道(街道)が通じており、当時の石畳道や屋敷の石塀が断片的ながら、今も残っています。


              石畳道と石塀。



              この石塀にはアーチが造られていますね。普通の民家の石塀です。

              有名な史跡でもなく、観光客が集まるスポットでもなく、富里集落の日常的な風景がこれですからね。素晴らしい。


              古い集落特有の細いスージが網の目のように通っていて、あるスージを覗き込むと、



              も〜、私は富里のファンになりました。


              こちらは集落の中心にある御嶽です。



              小さな丘が御嶽を形成し、丘の斜面に樋川があります。そして御嶽を守る石垣。

              こんな井戸も道端にありました。




              富里集落から急な坂道を登った場所がグスクロード公園で、玉城グスクはその先です。

              その坂道に着きました。



              この坂道の名はウザファビラ。荒れ放題になっていましたが、グスクロード公園とともに整備されました。


              この坂道を登らず左へ進むと、百十踏揚の墓があります。

              話は逸れますが、金丸のクーデターにより第一尚氏王統は滅び、旧王族は首里から各地に逃れることになりました。

              百十踏揚は玉城で余生を過ごしたのですが、誰に匿われてどのような暮らしをしていたのか、私はイメージできませんでした。

              踏揚が富里にいたのかどうかは知りませんが、この集落なら、彼女が安全に過ごせる環境があった気がします。集落の持つ気品がそう感じさせてくれるのかもしれません。


              さて、ウザファビラに戻ります。

              短い石の階段を登ると、傾斜が緩やかになり、石畳道に変わります。



              石畳道の先に手すりが見えます。

              そこまで歩くと、こんな景色が得られます。



              何でこいつ(私)はもっと天気の良い日に来んのかな、と思いました。

              そして眼下には、こじんまりとした富里集落が見えました。




              ワタクシ、近々またここに来て、スージというスージをすべて歩くつもりです。


              農連市場「まえさと商店」

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                先週木曜日に旧正月を迎えた農連市場。日曜日まで4連休の店も多く、今日は正月明けの雰囲気です。


                農連市場のまえさとはコンニャク屋さん。各種コンニャクや油揚げ、トコロテンなどをここで仕入れます。



                先週土曜日のこと、配達を終えた私はまえさとへ向かいました。

                おばさんに、

                C「お〜い、今朝のいなむどぅち。切コンが混ざってたで。」

                コ「あいっ、本当ねっ!!。うわぁ、どうしよう。どうするの?。」

                C「そこは『ちゃーすが、ちゃーすがやー』と言ってほしかったな。1.8キロのうち、切コンが600グラムだけだったから『混ぜて使いなさい』って言っといた(笑)。」

                コ「それでいいって?。」

                C「それでいいんだけど、『お前が先に言うな』ってよ。」

                コ「アハハ。そりゃそうよ。でも、良かったさぁ。ごめんね。他で言わんでね。」

                C「お正月だからね(笑)。」

                いなむどぅちは沖縄風の豚汁。専用のいなむどぅちみそといなむどぅちコンニャクが市販されています。




                ところで、まえさとでは私の商品置場が決まっています。例えば、油揚げは冷蔵庫の中断右側に、コンニャク類は冷蔵庫横の箱の上に置いてあります。

                私はおばさんに明日の注文書を渡して、商品を抱えてバイクに積めばよく、所要時間は約10秒。某青果店まで集金に来てくれるし、本当に助かっています。


                さて、今朝のこと。

                いつものように、油揚げを取り、次にコンニャクを取ろうとすると、コンニャクが入ってる3つのビニール袋に、それぞれ「油揚げ1.5キロ」などと書いてありました。

                C「今朝の油揚げは重いねぇ(笑)。」

                コ「えっ!!、糸コンニャクでしょ、糸コンニャクよね。」

                C「触った感じは糸コンニャクだけど、3つとも油揚げって書いてあるな。」

                コ「あっ、あっ、糸コンニャクよ〜。今朝はパタパタ〜してからよ。糸コンニャクよ〜。」

                C「ほんなら、持ってくよ。」

                コ「待ちなさい。恥ずかしいから、袋を取り替えるから。ちょっと待って。あ〜、恥ずかしい。」

                C「このまま保育園に持ってけばウケるのに。」

                コ「何言ってる。はい、糸コンニャクね。」

                C「明日も何か、笑わしてな。」


                まえさとのおばさんは、いつも正確な仕事をするので、私は検品もせず横着をしています。

                どちらも間違いとは言えない話。今回が初めてと二回目だと申し添えておきます。


                沖縄県選出の自民党国会議員は何をしている

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                  普天間飛行場の辺野古移設をめぐり、キャンプシュワブ前や辺野古浜の海上で、防衛省と反対派住民との対立が続いています。

                  怪我人が出たり、逮捕者が出たり、特に海上では今後、死者が出るのではないかと思われる状況です。



                  県知事は「あらゆる権限を行使し、新基地建設を阻止する」と述べ、政府はそれを無視して、埋め立て工事を進めています。


                  昨年末の総選挙で、沖縄の4選挙区で辺野古移設反対を訴え全勝した議員は、それぞれ公約に則り、活動を続けています。

                  一方、かつては、普天間飛行場の県外移設を訴え当選した自民党議員ら4名は、政府の圧力に屈し、任期中に辺野古移設容認に転じました。

                  そして、昨年末の総選挙で全敗したものの全員が比例復活し、今も議員です。

                  辺野古が緊迫した状況の中、彼らは今、何をしているのか。

                  辺野古移設容認の立場をとるならば、県知事や県民を説得するのが彼らの役目でしょう。ところが、まったくその形跡がありません。

                  街頭に立つことはなく、メディアを通じた発信もない。彼らのブログやTwitterを確認しましたが、まったく知らん顔です。

                  どういうこと?


                  国場幸之助などは、移設反対とも容認とも言えず「あらゆる可能性を排除しない」とわけがわからないことを言うてましたが、あらゆる可能性を検討したのか!!と言いたい。

                  政府自民党に、移設容認か公認取り消しの選択を求められた際、彼は自民党を離れることも考えたと言ってました。しかし、自民党(つまり政府)に残ったほうが、県民に有利な状況を作れると判断したと。

                  彼が書いた本です。



                  本土と沖縄の架け橋になると。


                  お〜い。出番やぞ。

                  架け橋はいつ架けんねん!!


                  そう言えば、最近、沖縄選出の自民党議員の動向が伝えられたことがありました。

                  1割程度削減される見通しだった沖縄振興予算が、彼らの働きかけによって5%程度の削減幅にとどまったと。

                  それをあるメディアが「自分達に批判の鉾先が向くのを避けた」と報じていましたが、私もまったく同感です。

                  県民のプラスになることをやりながら、信用されてないから、悪口を言われてしまうんですよ。


                  比例区選出の彼らは、誰の代表で、何を為すために永田町にいるのか。

                  櫻井よしこ氏などを沖縄に招いて、自分達が口に出せないことを代弁させるくらいのことですかね。


                  いい商売やなぁ(2)

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                    JUGEMテーマ:地域/ローカル

                    二つ前の投稿で紹介したのは、昨年の沖縄県知事選前の、櫻井よしこ氏の主張でした。

                    その投稿に思いのほかアクセスが多かったので、今度は、知事選が終わった後の彼女の主張を紹介します。


                    「民意の成長が果たせなかった沖縄県知事選現職敗北の“失望”」
                    『週刊ダイヤモンド』 2014年11月29日号
                    櫻井よしこ

                    沖縄県知事選挙は自民党支持の現職、仲井眞弘多氏が対立候補の翁長雄志氏に10万票の大差で敗北した。私は今回の知事選にとりわけ注目していた。なぜなら、沖縄で今回の仲井眞氏ほど鮮明に基地問題を真正面に掲げて前向きに闘った候補者はかつていなかったと思うからだ。仲井眞氏が勝利すれば、それは沖縄の民意の成長の証しであり、そこから新しい可能性が生まれると感じていた。

                    だが結果は仲井眞氏の大敗北だった。争点は言うまでもなく、普天間飛行場を沖縄本島北部の辺野古に移設するか否かだった。当選した翁長氏は「辺野古に新たな基地は造らせない」と、次の点を強調した。

                    ・住民の意思を無視して辺野古に新たな基地は造らせない。沖縄県民の自己決定権と尊厳を尊重せよ。

                    ・安倍政権の威勢のいい前のめりな言葉で尖閣問題を解決しようとすれば将来に禍根を残す。安倍晋三首相は平和外交と国際法にのっとって解決せよ。

                    ・基地の負担軽減が大事だ。

                     私は選挙の熱い風が吹く沖縄に二度、足を運び取材をしたのだが、翁長氏の主張が矛盾だらけであることは明白だった。その矛盾を明確に指摘していたのは仲井眞陣営だった。

                    翁長氏の主張に対して仲井眞氏は、具体的に反論していた。まず、基地負担軽減のために、普天間から辺野古に移すのだとの主張だ。普天間飛行場の広さは480ヘクタールだが、辺野古の飛行場はその約3分の1の面積になる。普天間からの移設をきっかけに米軍再編成が進み、嘉手納以南の基地全て、総面積約1000ヘクタールが返還される。北部訓練場の一部も返還され、沖縄県民の手に戻される基地面積は5000ヘクタールに上る。これこそ、沖縄県民の基地負担を軽減する道だと、仲井眞氏は主張した。

                    だが、翁長氏はひたすら、「辺野古に新たな基地は造らせない」「本土は沖縄を犠牲にし続けている」と言うばかりだった。

                    辺野古への移転を許さないのであれば、普天間はどうするのか。普天間に飛行場ができた後、付近には次々に住宅や学校が建てられた。いま同飛行場の周囲には住宅が密集し、向かい側には小学校もある。普天間は世界一危険な飛行場だ。だからこそ、一日も早く移設しなければならない。

                    翁長氏はその具体策は何も示さない。基地負担の軽減策も示さない。

                    翁長氏は尖閣諸島の問題について安倍首相が「威勢のいい前のめりな言葉で解決しようとする」とも非難するが、前のめりで尖閣諸島周辺海域に侵入し続けているのは中国である。日本政府でも安倍首相でもない。

                    翁長氏は、平和外交と国際法にのっとって尖閣問題を解決しろとも安倍首相に要求するが、お門違いだ。その言葉は中国に向けるべきである。中国こそ、日本のみならず東南アジア諸国など全ての国と平和裏に問題を解決しなければならない。国際法を無視して他国の領土・領海、権益を侵す行動を慎まなければならないのは中国である。

                    本当に基地を減らし、中国に対処できるのはどちらの候補者か。答えは明らかに仲井眞氏だった。尖閣の海を守れるのも仲井眞氏だった。そのことに沖縄県民は気付くだろうか。中国の脅威が顕著な沖縄で、県民がその事実を直視すれば、仲井眞氏は勝てるはずだと私は考えた。

                    だが仲井眞氏を支持した有権者は約26万人、他方、36万人が翁長氏に票を投じた。非合理的主張を展開するばかりの翁長氏はかつて自民党県連の幹事長でありながら、今回は共産党や社民党と組んだ。そんな人物の主張が支持されたのだ。

                    沖縄で取材中に聞いた言葉が胸に残っている。「基地問題に主体的に取り組もうとする仲井眞陣営が勝てば、それはわれわれ県民の成就の証しです」。結果は逆、返す返すも残念だ。



                    県知事選で10万票の大差がついたのは、琉球新報などに踊らされたウチナーンチュが、気付くべきことに気付かず、辺野古移設に反対したからだと。櫻井氏はそう結論付けたようです。

                    その上で、「ウチナーンチュは成長が果たせなかった」と(笑)。

                    まったくわかってませんねぇ。

                    本来、沖縄県民の側に立ち、政府に対峙すべき県知事が政府に取り込まれ、政府の側に立った。そのことに、ウチナーンチュは反発したのです。そして「これ以上、仲井真氏に知事を任せるわけにはいかない。」と判断したということ。

                    辺野古移設反対だけが理由なら、10万票もの大差はつきません。

                    それを櫻井氏は、理解できていません。


                    そう言えば櫻井氏は、名護市長選挙で辺野古移設反対の稲嶺市長が4千票差で当選した際、「大量の住民票が名護に移った」などと発言してました。

                    つまり、反対派の活動家らが稲嶺氏に投票するために、名護に住民票を移したと言いたかったのでしょう。意を汲めば、「そうでなければ、稲嶺氏が当選するはずがない。」と考えたということ。

                    ところが、今回は10万票も差がついたので、その理屈は使えなかったようです。だからもう、ウチナーンチュがアホだと言うしかなかった(笑)。


                    上記の文章で、彼女の取材姿勢を示すこんな記述があります。

                    普天間からの移設をきっかけに米軍再編成が進み、嘉手納以南の基地全て、総面積約1000ヘクタールが返還される。

                    嘉手納以南に米軍基地は1,500ヘクタールあります。1,000ヘクタールでは「全て」になりません。沖縄市のキャンプ瑞慶覧はその一部だけが返還予定で、500ヘクタールは基地がそのまま残るのです。

                    1,000ヘクタールが全てと言う櫻井氏は、数字の検証をしていません。

                    その1,000ヘクタールのうち、800ヘクタールは代替地が必要です。普天間飛行場の480ヘクタールはもちろん、那覇軍港の56ヘクタールも返還には代替地が必要で、浦添市のキャンプキンザー沖が候補に上がっています。

                    つまり、代替地の必要が無く、素直に返還される基地の面積は200ヘクタールにしか過ぎないのです。


                    さて、櫻井氏は数字の検証もせず、数字の内容も知らずに、上記の主張をしているのか。それならば「アホなことを言うとんな。」で終わりです。

                    一方、彼女が全てを知っていて、それでもなお、上記の主張をしている可能性があります。それは、ウソをつかないと、自分の主張に説得力を持たせることができないということになりますね。

                    どちらにせよ、彼女に沖縄の基地問題を語る資格はありません。

                    それを講演料を支払って沖縄に招いた人がいるのです。つまり、彼女の立ち位置は商売になるってこと。

                    間違ったことを言おうがウソをつこうが報酬が得られるのですから、「いい商売やなぁ。」と言うほかありません。


                    下地暁「風のあやぐ」

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                      JUGEMテーマ:地域/ローカル

                      最近よく聴いてる、宮古方言の歌です。

                      下地暁(さとる)さんは、宮古島市城辺(ぐすくべ)町出身のミュージシャン。

                      宮古島を拠点に音楽活動を続けています。

                      沖縄本島と宮古島の言葉はまったく異なります。しかし、異なる言葉でありながら、その言葉の意味を知れば、胸に迫るものが同じだと気付きます。



                      YouTubeはこちらから

                      是非、下地さんの(角松さんも)歌を聴いて下さい。それで、私の拙い訳詞を見た後で、もう一度(笑)。

                      島を離れていても、島を想い、頑張るんだ!!。


                      「風のあやぐ」
                      「風の唄」
                      作詞:角松 敏生/下地 暁
                      作曲:角松 敏生

                      太陽ヌ ミプトゥサヤ
                      島々照ラシ 風ト舞踏ス
                      眩しい太陽が島々を照らし、風と舞い踊る

                      雲ヤ傘ナリ 空ヌ流リリバ
                      心ヤ ユルン
                      雲が日傘になって空を流れれば、心が癒やされる

                      風ン吹カイ 母ガクトゥ
                      思イヤミー 夢ンナミー
                      風に吹かれながら母のことを、思い浮かべたり夢見たり

                      我ガ愛ス あの島へ
                      風ユ我ヌ サーリイキ フィール
                      私が愛するあの島へ、風よ私を連れていってくれないか

                      インガナス あのぬくもり
                      忘シラインユ クヌ胸ヌ
                      果ティヌ 果ティガミ
                      優しいあのぬくもりを忘れてないよ。この胸の果ての果てまでも

                      風が照り返す
                      瓦に映る陽射しを横切る
                      静まりかえる午後のあぜ道で
                      あなたが微笑う
                      幻だと知りながら
                      過ぎた日を夢見てた
                      想い出のあの島へ
                      風よ僕を連れ出して そっと
                      あの時言えずにいた
                      想い伝える術もなく
                      また夏が往く

                      過ぎ行く時のかげで
                      きっと忘れないだろういつも
                      繰り返す波の音聴いて
                      僕は今もずっと
                      ここにいるから

                      ガジュマルヌ 木ヌ如ン
                      根ヤ張ラシ 想イヤシウリバ
                      ガジュマルの樹のように根を張らし、しっかりと想っているから、

                      我ガ肝ヤ クヌ都会ヌ
                      風ン揺ライ 空ヌ見上ギ
                      此処ン居リバユ
                      この都会の風に揺られながら空を見上げ、私の心は此処にいることができる


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                      念願の沖縄生活を始めて14年になりました。
                      沖縄の生活、文化、風土、音楽、政治などの話題を投稿しています。 (y_mizoguchi@yahoo.ne.jp)
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