JUGEMテーマ:地域/ローカル
この写真は沖縄本島南部の荒崎にある波が持ち上げた岩。
崖の一部が波に吹き飛ばされたもので、この岩の前に立てば、海のエネルギーを実感できます。
津波が来るのも、台風が来るのも太平洋から。琉球弧の住民がそれを避けて、東シナ海側の西海岸に集まったことは当然と言えるでしょう。
沖縄に住むと、雨や風の情報には敏感になりますが、高潮の情報はそれほど気になりません。それは島を取り囲むバリアリーフ(堡礁)があるから。リーフのおかげで、どれだけ住民の生活が守られてきたことか。
とは言え、リーフが海のエネルギーを防ぎきれないことがあります。子や孫の世代までの期間では差がつかないかもしれませんが、もっと長い期間で考えれば、西海岸は東海岸より安全ということ。そして、人が集まった西海岸のインフラ整備が優先されて、東西格差が拡大しました。
四国の瀬戸内側と太平洋側を比べると、瀬戸内側の人口が圧倒的なことも、同じ事情だと言えるでしょう。
ところで、先ほどの荒崎は喜屋武岬の少し東側にあたります。
海上保安庁の定義によれば、荒崎と宮古島の東平安名崎を結ぶ直線の内側が東シナ海で、外側が太平洋だそうです。
その直線にどんな意味があるのかよく分かりませんが、喜屋武岬に立ち海を眺めている女性が、
「えっ、えっ?、この海は何?、太平洋?、東シナ海?、えっ?」
と言ったら(言わんか)、
「手前から右手に向かって東シナ海で、それより向こうが太平洋です」
と教えてあげましょう(笑)