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旭ヶ丘公園にあるもう一つの慰霊碑が海鳴りの像。こちらは、対馬丸以外の戦時遭難船の犠牲者が祀ってあります。
対馬丸ほど知られてはいませんが、沖縄県民を乗せた多くの輸送船が攻撃を受け、海底に沈みました。その数25隻(対馬丸を除く)。
同じ戦時遭難船でありながら、対馬丸とそれ以外を区別することになってしまいましたが、それだけ対馬丸のインパクトが大きかったということでしょう。
それにしても、対馬丸は船体もしくは遺骨の回収が検討されたり、対馬丸記念館が建設されたりで、海鳴りの像の遺族の気持ちとしては割り切れないものがあるでしょうね。
天皇、皇后両陛下が対馬丸記念館と小桜の塔を訪問された際、海鳴りの像にも立ち寄って欲しいと声が上がったようですが、残念ながらそれは実現しませんでした。
像の場所は対馬丸記念館のすぐ近くですから、記念館や小桜の塔を訪ねる際は、併せて立ち寄るよう心がけたいものです。
さて、海鳴りの像の作者は宮良瑛子さん。首里在住の画家です。
ナイチャー嫁の宮良さんは復帰前の沖縄に初めて来て、市場で働くアンマー達の躍動感に魅了されたそうです。以降、宮良さんの作品のキーワードは、沖縄、平和、アンマー。海鳴りの像を製作したのは1987年のことでした。
次の写真は、海鳴りの像に似た構図の代表作「哭」。想像を絶する体験をした沖縄が、力強く歩き出していることへの感動が創作意欲をかき立てました。
宮良さんは81歳の今も現役です。首里久場川町で創作活動の傍ら、絵画教室を開かれているそうです。
この方が先生なら、是非、ウチの娘達を教室に通わせたいものですが、娘達はとっくに成人し、さすがにそれは遅かったか(笑)。