沖縄のおすまし「中味汁」

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    代表的沖縄料理の一つが「中味汁」。

    鰹だしのスープで、具材は豚の内臓(胃や小腸)。れっきとしたすまし汁です。



    ヤマトですまし汁と言えば、鶏肉、椎茸などが具材で、みつばを添えたりしますね。上等な漆器に映える色合いや上品な味わいは「和の極み」。

    そこへ豚の内臓をぶち込んで「どうすんの」と思っていましたが、今の私はしみじみと美味しくいただいています(笑)


    農連市場の知念精肉店(工場)は、再開発の間、浮島通りに仮住まい中です。先日は、ちょうど豚の内臓が届いたところでした。

    見た目だけを言えば、豚のお腹から内臓をごそっと取り出し、そっくりそのままを大きなビニールに詰めた感じです。それが大量に運び込まれているのを写真に撮りましたが、とてもお見せできません。


    そこから、選別、洗浄、下茹でされた中味が作業台の上に山積みされます。そして、短冊に切った一つ一つから、付着した脂を、それはそれは丁寧に取り除きます。

    中味の山を前に「この作業はいったいいつ終わるのか」などと考えると嫌になるので、従業員は心を無にして黙々と作業を進めます。ここで手を抜くと苦味が残り、新鮮な中味が台無しです。


    盆と正月は精肉店の書き入れ時。知念精肉店の場合は、12月に入った頃からロングスパートに入ります。ある日はソーキで翌日は三枚肉、そして次の日はテビチ。「本当にこんなに売れんのか」と思うほどの豚肉が、連日、作業台の上に積まれています。部位ごとの処理が済んだら1、2キロずつを袋に詰めて店のシールを貼ったら出来上がり。

    そんな中で行われる中味の処理は、本当にたいへんそうです。従業員の目はショボショボで、疲労感がありありと伝わってきます。こんだけ手間をかければ、美味しい中味になるはずです。


    私はある保育園の料理長から「中味の仕入先は絶対に変えるな」と厳命されています。そりゃあそうでしょう。

    そんなニュースは直ちに知念精肉店に伝えます。知念の皆さんは、目をショボショボにして働いた甲斐があるというもの。右から左へ運んだだけですが、私も嬉しい。


    中味のどこが美味しいかについて、私のボキャブラリーではなかなか正確には伝えきれません。

    御飯の味をうまく表現できないことと、似ているかもしれません。他国の人は、米を主食とする日本人を見て「そんな毎日食べるほどのものか?」と思ってるでしょうが、御飯は美味しい。

    出来の悪い中味を食べると、ちゃんと研げてなかったり、芯が残ってる御飯を食べたような気持ちです。

    一方、上等な中味は、口に含んだ食感で「ああ中味を食べている」と思うことが美味しい。(はぁ?)


    市場で中味を買う気持ちになった、ナイチの皆さん。市場で高いのと安いのと二種類の中味が並んでいたら、迷わず高いのを買いましょう。少しの価格差で、わざわざ不味い中味を食べることはありません。


    知念精肉店のトグチ君(3)

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      今日は文化の日で、保育園はお休み。あまりにも暇過ぎるので、知念精肉店のトグチ君をかまってあげることにしました。

      C「おっ、トグチ君。おはよう。」

      ト「おはようっス。あれ、今日はトグチですか?」

      C「あっ、間違えた。すまんすまん。ほれっ!。」

      20130405102549_0.jpg

      ト「うわっ!!、なんスかこれ。」

      C「獅子やんか。」

      ト「変な獅子っスね。」

      C「与那原の獅子やけどな。そんで、ほれっ!」



      ト「ギャハハ〜!!、なんスかこれっ!!」

      C「キョーコちゃんの車やんか。今、店の前で撮ったんや。」

      ト「で、なんスか?」

      C「えっ?、なんスかって、似てるやろ。って言うか同じやろ。」

      ト「Cさん、何言ってるんスか(笑)。獅子と車は違うでしょ。」

      C「お前、そんなこと言ってるけど、これをプリントしてシャッフルしてみろよ。そりゃあもう、どっちがどっちだか(笑)」

      キョ「あっ、Cさんいらっしゃい。なぁに、なぁに。見せて。」

      C「ほれ。」

      キョ「えっ、何これ。」

      C「これが与那原の獅子なのね。」

      キョ「変な獅子ねぇ(笑)。どうしてこんなになっちゃったの?」

      C「そんで、ほれ。」

      キョ「ギャハハ〜!!、いや〜だ、やめてよ。何でこんな写真撮ってんの?(笑)」

      C「いや、これをワタリグチが同じだって言うから『お前、獅子と車はちゃ〜うんやで』と教えてたとこ。」

      ト「なっ、なっ、なっ・・・」

      キョ「ひど〜い。ショータ!!」

      ト「僕、Cさんのパターンが分かってきましたよ。」

      C「おっ、そうか。やっと分かってきたか(笑)。また写真が見たくなったら言ってくれ。」

      ト「言わないっス。」

      う〜む。アングルがちょっとなぁ。写真も縦横だったしな。


      知念精肉店のトグチ君(2)

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        トグチ君は知念精肉店の新人で、とても真面目な子です。昨日、知念の精肉工場でこんな話になり、私は彼の行く末が心配になったのです。


        C「おっ、ワタリグチ。これは明日の追加で、こっちが明後日の注文ね。」

        ト「うっス。あっ、トグチです。」

        C「まだ、そんなこと言ってんの。あっ、そうや。」

        ト「なんスか。」

        C「明日は俺の誕生日だけど。いくつになるでしょうかっ。」

        ト「えっ、マジっスか?。え〜と、40か、そのちょっと前かな。」

        全員「えっ、え〜〜〜〜!!」

        三女「ひど〜い!!」

        ト「えっ、えっ、なんスか?。俺、なんか。あれぇ〜!!」

        C「ワタリグチ、お前はええやつや。ありがとう(笑)。」

        ト「えっ、いくつなんスか?。トグチですけど。」

        C「沖縄で一番広い国道は何号線?」

        ト「えっ、わかんないっス。」

        母「58号線よ。」

        ト「えっ、え〜〜〜〜!!。まっ、マジっスか?」

        母「Cさんは若く見えるからね。」

        C「若く見えるにもホドがあるな。」

        三女「ひど〜い!!」

        ト「えっ、キョーコネェネェ(三女のことね)、Cさんは喜んでますよ。」

        C「お前、あほやな。40前ってことはキョーコちゃんより俺のほうが若いってことやで。」

        ト「アハハ、そうっスね。」

        C「て、ことは。キョーコちゃんは、俺より老けて見えるってことやんか(笑)」

        ト「えっ!!。そんなこと俺。あっ、そうなるか。」

        三女「ショータぁ。」(ワタリグチ ショータ)

        C「また、思い切ったことを言うたな。」

        ト「マジっスか(泣)。」

        C「お前、干支は何?」

        ト「ヒツジっス。」

        C「じゃあ、彼女もヒツジなんや。」

        ト「おっ、同じ年っス。」

        C「今日帰ったらな。彼女に何周目を走ってんのか聞いとけ。」

        ト「えっ、どういうことっスか?」

        C「干支が同じだから同じ年って思ってるようだけど、お前はアテにならんからな。『あなたの2周先よ〜(*^^*)』って言われたらどうすんだ。」

        ト「なっ、何を言ってるんスか。」

        C「お前が俺の年になったら彼女は82。お前の行く末が心配や。」

        ト「おっ、俺は注文聞いただけっスよ。それがなんで、こんな色々(泣)。」

        母、三女、C「(笑)」


        ティビチとチマグー(2) 両者の違い

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          「ティビチ(またはウティビチ)」は肉、豆腐、昆布、大根などを煮付けた料理の名前です。

          つまり、豚足だけを煮付けた料理を「ティビチ」と呼ぶのは正確ではなく、「アシ(足)ティビチ」と呼んで正解。


          一方、チマグーは蹄(ひづめ)を意味します。

          知念精肉店に並んでいる豚足を見ましょう。



          豚肉のつま先には蹄がありますが、さすがに蹄は食べられません。

          豚のチマグーはつま先の部分(部位)の名前です。脚(leg)ではなく足(foot)。


          チマグーは部位の名前で、ティビチは料理の名前。これを知らないと混乱します。

          公設市場の精肉店にチマグーが並んでいて、商品札にも「チマグー」と書いてあることがあります。

          それを見て「あらっ、これはティビチでしょ。チマグーって何?」と声に出せば、笑われはしませんが「こいつ、わかっとらんな」と思われます。

          沖縄のおでん屋さんで、ティビチを注文しようとしたら、壁にチマグーと貼ってありました。それは、チマグーをティビチにして提供しますという意味です。


          これから先の話は人それぞれですが、私の好みを言えば、チマグーの煮付けこそがティビチ。

          ふくらはぎのあたりをティビチにすると、肉の割合が大きくなり、食べようとすれば、骨がポロポロと落ちてしまいます。私に言わせれば、それは単なる豚の煮付け。

          チマグーの肉と骨とを同時に口に含み、骨をコリコリ言わせながら食べるのが、本来のティビチと言えるでしょう。


          一つ前の投稿に載せた写真は、正確に言えばチマグーではありません。調理師さんから肉付きが良い部位をリクエストされたので、チマグーよりも脚に近い部分がカットされているのです。

          一口に豚足と言っても、買い手がどんな料理に使うのかによって、また、買い手の好みによって、指定する部位が違うということになりますね。


          さて、朝の配達中のワタクシ。ティビチ保育園に到着しました。

          「撰ばれてあることの 恍惚と不安と 二つ我にあり 」(笑)


          調「えっ?、冷蔵なの?」

          C「こいつ、二、三日前は、まだ歩いてましたからね。冷凍にするのはもったいないでしょ。」

          調「え〜っ、すご〜い。あっ、いい色ねぇ〜。肉付きも私が思ってた通り。Cさん、ありがとう。」

          C「こちらこそ。」

          調「さあ、今夜が楽しみになってきたぞ〜。あっ、料金はいくら?」

          C「○○円です。税込。」

          調「えっ・・・。嘘でしょ。あっ、1キロで?」

          C「1.8キロで。」

          調「ちょっと、それ本当?。本当にそれでいいの?」


          調理師のひと言ひと言が耳に心地よく、一時間でも二時間でも、この話を続けていたい(笑)。


          さて、配達が終わった私には、もう一つの楽しみがあります。知念のお母さんに、お客様の反応を伝えないとね。

          チマグーを運んだだけの私が、こんなに嬉しいのですから、生産者たるお母さんの喜びはいかばかりか。

          さっ、市場へ帰ろ(笑)。


          ティビチとチマグー(1) ティビチの注文

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            保育園の調理師さんが、美味しいティビチを(本人が)買いたいので、精肉店を紹介して欲しいと。

            「えっ!?。なんでそれを早よう言うてくれへんのかな。任せなさい!!」

            で、早速、知念精肉店のお母さんに報告しました(笑)。

            「今日、チマグーが入ったところだから、いいとこから取ろうね。1.8キロね。」

            今日入ったばかりの上等チマグーを処理してもらい、翌朝、冷蔵で届ける。

            「これ以上の上等があれば、出て来いっ!!」

            と言いたい(笑)。



            ビニールに入っているため、肉質と鮮度をお見せできないのが残念です。

            いやぁ〜、勝ち誇りますねぇ(笑)。

            ティビチが大好物だと言うその調理師さんは、そのあまりの美味しさに涙ぐむことになるでしょう。


            そして今朝の配達。チマグーは私の隣にいます。



            このチマグーは、調理師さんが農連市場に買いに来るべきところ、私が配達のついでに届けているもの。

            某青果店的には店の売り上げにしたいでしょうが、それでは値段が高くなります。

            だから今私は、公私混同中であります(笑)。


            話はそれますが、某青果店のような事業形態なら、誰がやっても基本的なサービスレベルは同じようなものです。同じ島の中、同じような所から仕入れて、同じような人件費で配達してますからね。

            保育園の園長さんが、他の業者から松山の高級料亭で接待を受け、業者の変更を提案した時、厨房の皆さんが反対してくれるか(つまり、某青果店の味方についてくれるか)どうかが勝負。

            注文を間違えて、調理師が窮地に追い込まれた時に、ちゃんと助けることができているか。小さい事を言えば、今回のような依頼に、丁寧な対応ができているか。

            結局のところ、そのために私は、毎日毎日、調理師と顔を合わせているのです。


            話が硬くなったので、ここらで一旦投稿し、ティビチとチマグーの違いについて続けます。

            (続く)


            豚のシズエ

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              いつものように、知念精肉店の工場に入ると、作業台の上には豚が4、5匹。よく見ればケツにシズエと書いてありました。



              「おおシズエ。こんな姿になっちまったか。」

              と写真を撮ろうとすると、長男があわてて何かを隠そうとするのです。

              「そんなことしたら、シズエが撮れないでしょ。その手をどけなさい。」

              それでも、「いや、これはちょっと。」としつこいのでよく見れば、隣の豚の64の脇に枝肉の格付け表示があったのでした。

              「モザイクで隠すから大丈夫。」

              と、長男を安心させました。

              格付け表示は「極上」、「上」、「中」、「並」の4種類(他に「等級外」)。そのいずれかがモザイクの下に(笑)。


              「ケツに色々書いてあるんだな。ありゃ、隣もシズエか。」

              するとお母さんが、「シズエは私」と言うので、

              「えっ、隣もシズエかと思ったら、私がシズエ(笑)」


              沖縄には知念精肉店が何軒もあるので、間違いの無いように、下の名前が書かれるそうです。

              「ほ〜。お母さんはシズエさんなんや。」


              知念と書かれるよりシズエのほうが、食肉加工センターで「シズエを知らない者はいない」みたいな感じがあります。

              さすが、豚をさばいて半世紀。

              豚のケツに名前が書かれて一人前。かどうかは知りませんが、私はいい気分です。

              20121025113546_0.jpg


              長男が「Cさん、モザイクお願いしますよ、モザイク。」と、まだ言うてるので、

              「心配すんな、大丈夫。」

              と安心させて、私は工場を後にしたのでした。


              「だぁ〜、みんなで冷麺を食べなさい」

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                知念精肉店のお母さん(推定75)は、

                「17で農連に来て40年っ!!、アハハ〜!!」

                などと平気でウソをつくので困ります。57なら、私と同い年じゃないですか(笑)。


                聞いた話によれば、35歳でご主人を亡くされたそうで、以来40年、知念精肉店の看板を守り、子供を育ててきました。

                今、子供は全員が40代。

                てことはですよ。40年前は子供全員が10歳に満たないじゃないですか。大したものだと思います。


                知念精肉店のメンバーは、お母さんと息子、娘二人、従業員3人の計7人。全員が常に忙しく働いています。

                市場内の売店で小売もしていますが、主な顧客は焼肉屋や保育園などの大口固定客。精肉工場では、従業員が一日中、バイクや軽自動車で商品を配達しています。

                商売は手堅く、順調なようです。


                私は毎日、精肉工場に注文書を届けますが、お母さんの顔を見るのが楽しみで、某青果店からバイクで向かう約30秒、「今日は何を言うて笑わしたろか。」などと考えています。

                経営者ですから、色んなことを考えているでしょうが、そんなことは表に出さず、常に泰然自若。困った顔やイライラした顔を、私は見たことがありません。


                精肉工場を担当している三女が、こんな話をしてくれました。

                (三女が)若い頃、兄妹達が集まって、

                「そう言えばウチら、焼肉屋に行ったことがないねぇ。行ってみたいねぇ。」

                って話になったそうです。

                お母さんは、

                「ウチのお肉をお家で食べたほうが、よっぽど美味しい。」

                と言って、行こうとはしなかったと。

                そうは言っても、焼肉屋に行けばメニューを見て好きなものを注文できるし、座っていればお肉が届きます。後片付けも不要。


                兄妹達はお母さんを説得したそうです。お母さんはしぶしぶ了解し、ある日一家揃って、初めて焼肉屋のテーブルにつきました。

                さて、何を注文しようかとみんなで相談していたら、お母さんが、

                「だぁ〜、みんなで冷麺を食べなさい。」

                と(笑)。

                家長の言うことは絶対です。

                兄妹達はそれぞれ冷麺を食べ終わり、お家に帰ったと(笑)。


                もう、目に浮かぶようです。いかにも言いそうですからね。

                知念のお母さんは、仕事に対する、あるいは人生に対する心構えができており、いかなる問題の答えも、自分の心の中にあるとするタイプ。

                子供達が喜ぶからと言って、自らの信念に背くことはできない。そうしてこれまで生きてきたと。

                いい話じゃないですか。


                そこへお母さんが現れて「何の話?」って顔をするので、私が、

                「だぁ〜、みんなで冷麺を食べなさい。」

                と言ったところ、お母さんはニコッとして、

                「え〜、冷麺は美味しいさぁ。」

                と。


                素敵やわ〜(笑)。


                豚のマーミ

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                  農連市場の知念精肉店(工場)では、連日、豚や山羊を解体しています。そこに出入りする私は、それがどの部位なのか、正しくわかるようになりました。

                  最初の数ヶ月は「うぇ〜」と思うこともありましたが、今や「うわぁ、美味しそうだねぇ」と、自然に口に出ます。


                  今日は珍しいものがありました。豚の腎臓です。



                  業界用語ではマメ。沖縄ではマーミです。

                  これがそら豆に見えるかと言われれば、まあ、見えなくもありません。

                  腎臓は英語でkidny。したがってkidny beansは腎臓豆ってことになります。



                  アメリカーもヤマトゥーもウチナーンチュも、みんなこれが豆に見えるんですねぇ。


                  知念の三女が「プリンプリンしてるから上等よ〜」と自慢してました。

                  プリンプリンってあなた。

                  私の理解では、腎臓は血液濾過装置。よりストレートに言えばオシッコ製造機じゃないですか。

                  プリンプリンではなく、タポンタポンでしょ。


                  市場の仲間を褒めるのもナンですが、知念精肉店は丁寧な仕事をしています。

                  豚の中味など、よくまあそんなに手間をかけれるものだと思うほど、脂の部分を一つ一つきちんと削ぎ落としています。

                  そりゃあ、保育園の調理師が絶賛するはずです。


                  国際通りの焼肉店などにも卸しているそうなので、店の名前をメモしておいて、機会があれば、マーミを食べてみましょう。

                  今に、「うわぁ、美味しそうだねぇ」と言うんでしょうね。


                  しかしまあナンですねぇ。

                  豚の脚やら顔やら耳やらにカブりついて、美味い美味いと喜ぶ私達。

                  とうとうマーミにまでカブりつき、豚にしてみれば「ええかげんにせぇよ」って話ですよねぇ(笑)。


                  沖縄の尺斤法

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                    先日の投稿で、知念精肉店のたかし君が、アンダ(背脂)をケースに詰めていましたが、1ケース分のアンダの重さが2斤(きん)でした。

                    尺貫法の重さの単位は貫です。一文銭の重さが匁(もんめ)で、千匁が一貫(3.75Kg)。そして、貫とは別に斤という単位があり160匁が1斤(600g)。

                    つまり、知念のアンダは1ケース1.2Kgです。


                    尺貫法は日本独自のものかと思っていましたが、東アジア全域に普及していたそうです。そして、発祥はやはり中国。確かに、単位を共通にしておかないと、交易ができません。

                    ところで、重さの単位として貫を使ったのは日本だけで、その他の国は斤を使ったそうです。そのため、日本以外の尺貫法を尺斤法と呼びます。

                    何故、日本だけが貫を使ったのかは知りませんが、琉球は東アジア標準の斤を使ったのですね。


                    ちょっと話は代わりますが、次の写真は農連市場「ル・ジョンヌ」の美味しい食パンです。

                    20121220021143_0.jpg

                    保育園から注文があれば、焼きたてのこいつを、注文の厚さにカットして届けます。

                    そうです。食パンは重さの単位に斤を使います。

                    スーパーで売ってる食パンのサイズが1斤ですが、重さは340g。600gではありません。



                    なんて面倒な世の中なのか(笑)。

                    イギリスから輸入した(パンの)焼き型が、約1ポンド(450g)のパンを焼くサイズだったそうで、その重さの単位に斤を使うことになりました。そして、パンの小型化に合わせて、現在の1斤は340g以上と定められています。

                    だから、知念精肉店の1斤とル・ジョンヌの1斤では、重さが違います。


                    余計、話を面倒にしてしまいますが、じゃあ、これは何か。



                    そうなんです。沖縄ではビニール袋のサイズの規格が斤。例えば5斤袋だと、30×40センチの大きさです。

                    某青果店では、注文量に応じて、青果をこれで包みますので、1斤袋から7斤袋まで常備しています。


                    パン1斤が入る大きさが1斤袋。と思ってる人がいるようですが、パンを入れる袋は「1斤袋」です。それに、パンを包むにはマチが必要です。


                    明日、農連市場のビニール屋のおじさんに、「斤ってなんやねん。」と尋ねてみますが、たぶん知らんでしょう。

                    「斤は斤」とか、「昔から斤」とか、そんな返事だと思います(笑)。


                    あ〜、めんどくさ。こんな投稿するんじゃなかった(笑)。


                    沖縄では豚の部位をこう呼ぶ

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                      「だーぁ、これを写真に撮りなさい!!」

                      と笑ってるのは、農連市場知念精肉店のお母さん。で、隣はお兄さん。

                      20121025113546_0.jpg

                      実はこの写真は2年前に撮ったもの。

                      以来、知念の精肉工場へ毎日通うワタクシは、沖縄の豚に慣れ親しんでまいりました。


                      そこで、沖縄の豚肉を購入される本土の皆様に、部位の名称をお知らせします。




                      (1)ヒレ

                      「ウチナガニー」です。直訳すれば内背中。

                      豚肉の最高部位。柔らかい赤肉で価格もそれなり。保育園の昼食には上等過ぎます。

                      いきなりですが、この地図。



                      沖縄本島の肥沃な高台、つまりウチナガニーを米軍に占領され、ウチナーンチュは端肉のような所に住んでいることがわかりますね。わからんか(笑)。


                      (2)肩ロース、ロース

                      肩側が「Bロース」、尻側が「Aロース」です。つまり、脂身の多いほうがBロース。

                      Bロースは万能食材で価格も安く、保育園の注文量第1位です。市場の中にある知念の売店で、1キロ千円ほどで売ってます。シャブシャブ用の薄切りと生姜焼き用の厚切りがあります。


                      (3)ウデ

                      付け根の部位が「グーヤヌジ」、脚の部位(皮付き)が「ヒサガー」です。

                      知念のお母さんの好物が、このグーヤヌジ。

                      「水から茹でて脂をぬくのよ。それを砂糖醤油で炒めて出来上がり。」

                      言われた通りにやってみれば、ビールに合うし、ご飯にはなお合うし、止まらない味でした。


                      (4)バラ

                      「三枚肉」です。保育園からの注文量第2位。

                      最初の写真で寝転がっている豚からとれるバラ肉はすべて三枚肉。沖縄の精肉店ではバラという部位は無く、商品は三枚肉の皮付きと皮なしの2種類です。

                      例えば、保育園のメニューがお好み焼きとすれば、三枚肉では上等過ぎます。その場合、知念には「冷凍」と呼ばれるバラ肉を注文します。

                      本土や海外から冷凍で仕入れたバラ肉を「冷凍」と呼ぶんですね。当然、三枚肉より格段に安い値段です。


                      (5)モモ

                      「チビジシー」と「ナカジリ」です。

                      チビは尻ですから、チビジシーは外モモ。ナカジリが内モモです。

                      チビジシーは酢豚用、ナカジリはすき焼きやシャブシャブ用でしょうか。


                      豚肉の部位は以上の5種類に加えて、ティビチ(脚)、チラガー(顔皮)、ミミガー(耳軟骨)、チブル(頭)、アンダ(脂)、チー(血)、ソーキ(肋骨)、ナンコツ(肩甲軟骨)などがあります。

                      その次に、ダシブニ(ダシ骨)が骨の種類ごとにあり、ナカミ(内臓)が内臓の種類ごとにあります。すべてを数えると、精肉店が扱う商品数は30を超えることになります。


                      昔の市場では、買い手にも豊富な知識があり、細かい注文をしたそうです。

                      例えば、同じテビチでも、モモ側の肉付きが良い部分が好きとか、脚側のゼラチンが多い部分が好きとか。チラガーでは、鼻のあたりが好きとか、目の周りが好きとか。

                      そのため、売り手は買い手の注文を聞いた上で肉をカットし、値付けをしました。

                      今は、そうした売買は少なくなり、知念精肉店の場合も、精肉工場と売店は離れた場所にあります。だから、買い手は売店にある商品の中から、自分の好みに合うもの選ぶか、他の精肉店に向かいます。


                      豚の身体に線が引いてあるわけではないので、どこからどこまでをどう呼ぶかは精肉店が決めます。つまり、カットする位置が精肉店の個性ということ。

                      某青果店のお客様(保育園)が増えたり、既存客の保育園が、豚肉の注文を他の業者から某青果店に切り替えることがあります。

                      そんな保育園に、知念精肉店のダシ骨を届けると、調理師と間違い無くこんな会話になります。

                      調「あれっ、これはソーキじゃないの?。ダシ骨を注文したんだけど。」

                      C「いえ、これはダシ骨で、もちろんダシ骨の料金です。」

                      調「えっ、本当なの?。肉付きがいいからソーキと思ったわよ。これをダシ骨に使っていいの?。すごーい!!。」

                      これが、実にいい気分です。

                      もちろん、褒められたのは知念精肉店なのでして、私ではありません。

                      それを黙っていては申し訳ないので、配達の後、知念精肉店に直行し、知念のお母さんにその話をします。

                      その時のお母さんの顔を見るのが、これまた、実にいい気分です(笑)。


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                      念願の沖縄生活を始めて8年になりました。
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